とろとろ牛すじと牛スネ肉が旨い!原宿「Noodle Stand Tokyo」の至極の“まぜそば”|田中一明のラーメン官僚主義!

とろとろ牛すじと牛スネ肉が旨い「Noodle Stand Tokyo」の至極の“まぜそば”|田中一明のラーメン官僚主義!
「牛煮込みまぜそば」950円 | 食楽web

北区の人気店『ミライゑ』が移転リニューアル。パワーアップした名作「牛煮込みまぜそば」を是非!

 2014年11月、北区・志茂の地で産声を上げた『ミライゑ』。
 同店は、創作性が高くオシャレなラーメンを提供する新進気鋭として、オープンからそれほど間を置かずして城北地区の人気店へと成長。中でも特に、女性やファッションピープルなど、ラーメンへの関心が比較的薄い層にラーメンの魅力を伝える「アイコン」としての役割を果たしてきた。

 そんな『ミライゑ』が、本年9月1日、『Noodle Stand Tokyo』へと屋号を変え、リニューアルオープン。移転先は、多数の若者が闊歩する流行の最先端・原宿のど真ん中(※)。下町情緒が残る志茂とは異世界とでもいうべき原宿への移転を機に、食べ手を選ばないバランス型だった汁そばの味を根本から見直し、煮干しを高らかにフィーチャーしたエッジの効いた1杯へと一新させた。

 と、このような状況下においても「この味なら、どんな場所でも通用する!」と、唯一、新店に引き継いだメニューがある。それが、今回ご紹介する「牛煮込みまぜそば」だ。
 しかも、単に以前と同じ内容のメニューを提供しているわけではない。『ミライゑ』では牛スジだけを用いていたが、今回から新たに牛のスネ肉を追加投入。「スネ肉の効果は絶大ですね。これで、丼全体に占める牛の存在感が格段にアップしたのではないかと思います」と胸を張る。

 国産牛のスジ肉とスネ肉を、口腔内の熱でトロッと溶け崩れるようになるまで徹底的に煮込む。甘辛い醤油、芳醇な赤ワイン、複雑玄妙な味わいのスパイス、酸味が清冽なトマトの4者がうま味のカルテットと化し、味覚の中枢を的確に貫く。それだけではない。醤油には、千葉県・富津の名門醸造所「宮醤油」が手掛ける一年醸造の濃口「たまさ」を用いるなど、それぞれの素材のクオリティにも一切の妥協を許さない。

 無料トッピングとして、「温泉玉子」と「タルタルソース」のいずれか一方をチョイスできる仕様も、食べ手にとってはうれしいサービスだ。温泉玉子をトッピングすると、牛ソースに卵黄に由来するタンパク質のコクが加わり、タルタルソースをトッピングすると、ソース・オン・ソースの状態となりジャンク度が飛躍的に上昇する。
「現状でもまだ、味は発展途上。これから、どんどんブラッシュアップさせていきますから、楽しみにして下さい」と言う。頼もしいひと言に、きっと新天地でも成功を収めるだろうと確信した。

(撮影◎松山勇樹)

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(※)JR原宿駅の竹下口改札を出て、徒歩1分程度という好立地である。9月1日にオープンしたばかりであるが、既に店には行列が発生。店舗自体はビルの地下1階にあるが、行列がランドマークとなってくれるだろう。

●SHOP INFO

Noodle Stand Tokyo(ヌードル スタンド トウキョウ) 店内

店名:Noodle Stand Tokyo(ヌードル スタンド トウキョウ)

住:東京都渋谷区神宮前1-21-15 ナポレ原宿B1
TEL:03-6804-1477
営:平日11:00~15:00 17:00~21:00 土日祝11:00~21:00
休:火
「KUROSHIO煮干ラーメン(醤油・塩)」850円、「COCONUT味噌ラーメン」1,100円など、メニューは多彩

●著者プロフィール

田中一明

フリークを超越した「超・ラーメンフリーク」として、自他ともに認める存在。ラーメンの探求をライフワークとし、新店の開拓、知られざる良店の発掘から、地元に根付いた実力店の紹介に至るまで、ラーメンの魅力を、多面的な角度から紹介。「アウトプットは、着実なインプットの土台があってこそ説得力を持つ」という信条から、年間700杯を超えるラーメンを、エリアを問わず実食。現在までの通算杯数は8,000杯を超える。