行列してでも食べたい絶品つけ麺! ラーメン官僚が絶賛する秋葉原『ほたて日和』がスゴいワケ

開業早々から人気沸騰!ラーメン官僚が絶賛した『TokyoStyleNoodleほたて日和』の新感覚「昆布水つけ麺」の旨さの秘密とは?
食楽web

 ここ数年で一番の新店大豊作に沸いた、昨年の東京ラーメンシーン。この未曽有の新店開業フィーバーは、今年(2023年)に入っても収束するところを知らない状況。この1月だけで、すでに複数の有力新店が産声を上げ、ラーメン好きの舌と胃袋を悦ばせているところです。

 ということで、2023年に入って約1ケ月が経ち、早速、本年オープンした新店を紹介…と言いたいところですが、実は、開業は昨年(2022年12月11日)であるものの、絶対にとり上げておかなければならない超優良店がまだ紹介できておらず、今回は、そのお店についてレポを書かせていただこうと思います。

昭和通りから細い路地に入り、その路地を浅草橋方面に向かって直進。2分程度歩くと左手に見えてくる建物が『ほたて日和』です。店前に連なる行列が、絶好のランドマークとなってくれることでしょう
昭和通りから細い路地に入り、その路地を浅草橋方面に向かって直進。2分程度歩くと左手に見えてくる建物が『ほたて日和』です。店前に連なる行列が、絶好のランドマークとなってくれることでしょう

 その店舗の名前は、『Tokyo Style Noodle ほたて日和』。神保町の実力店『麺屋33』の姉妹店です。

「ほっこりと心安らげるような、優しい空間を築き上げていきたい」という想いを込めて、及川淳一店主によって『ほたて日和』と名付けられた同店は、オープンからまだ2ヶ月弱しか経過していないにもかかわらず、評判が評判を呼び大ブレイク。ラーメン激戦区・秋葉原においても指折りの大行列を作り、行列の伸びが特に著しい土曜・日曜・祝日は、記帳制を導入(1月28日以降)するに至るほどの人気ぶりを呈しています。

 ここまで高い話題性を有する『ほたて日和』。私も、オープン早々の昨年12月の段階で、先んじて同店へと足を運んだ複数名のラーメンマニアから「想像していたよりもはるかにハイレベルなつけ麺が提供されている。万難を排して足を運ぶ必要がある店だ」との情報を入手し、訪問の機会を虎視眈々と窺っていたところ。そして、正月明けの1月7日、ようやく機会を得て、お店にお伺いすることが叶った次第です。

 店舗の場所は、各線秋葉原駅か300m弱。徒歩約3分の位置にあります。「『らあめん広』が残した物件でラーメン店を営んでくれる人を不動産屋が探していたらしく、その不動産屋から、『三河屋製麺』を通じて出店オファーがありました」。

明るい雰囲気の店内。カップルでも入りやすいオシャレな空間
明るい雰囲気の店内。カップルでも入りやすいオシャレな空間

 ちなみに、『麺屋33』は及川氏の個人経営、『ほたて日和』は同氏が代表社員を務める企業の経営。『麺屋33』が「姉」、『ほたて日和』が「妹」という関係性を有します。『麺屋33』で『三河屋製麺』とのお付き合いがあったからこそ、生まれたご縁ということですね。

「数年前から時間を見つけてはブラッシュアップを重ね続けてきた昆布水つけ麺が、ようやく自分自身が納得できる水準にまで到達したこと。また、秋葉原であれば、『麺屋33』が店舗を構える神保町からも近く、経営にもあまり支障は生じないのではないかと思い、この物件での出店を決意しました」。

暖簾。白を基調に右下に『Tokyo Style Noodleほたて日和』の文字が。『らあめん広』時代の訪問客を選びそうな外観も、趣深いものでしたが、『ほたて日和』のカップル客でも抵抗なく入店できそうな明るい装いにも、好感が持てます
暖簾。白を基調に右下に『Tokyo Style Noodle ほたて日和』の文字が。『らあめん広』時代の訪問客を選びそうな外観も趣深いものでしたが、『ほたて日和』のカップル客でも抵抗なく入店できそうな明るい装いにも、好感が持てます

 店舗外観は、前店舗の特徴を随所で活かしてはいるものの、お客さんに与える印象は、『らあめん広』だった頃のそれとはまったく異なります。漆黒に彩られていた外壁はピュアホワイトへと塗り替えられ、扉も、木目の優しい質感を活かした日本調のものへと一新。掲げられた暖簾も「白」を基調としたもので、『広』時代の外観を見慣れた者であれば、誰もが「ここまで印象が変わるものなのか!」と、驚嘆することでしょう。

 訪問日(2023年1月7日)は、店が開く1時間以上前に店の前へと到着したので、幸運にも、先客はなし。開店30分前を過ぎた頃から、私の後ろにお客さんが並び始め、オープン直前の段階では、15名程度の行列ができていました。ただし、その後さらに人気が上向いた感があるので、これからの訪問をお考えの方は、もう少し厳しく見積もっておいたほうが良いかもしれません。

券売機
券売機

 現在(2023年1月29日現在)、同店が提供する麺メニューは、「帆立の昆布水つけ麺黒(醤油)」、「帆立の昆布水つけ麺白(塩)」の2種類と、それぞれの『特製』バージョン。中でも、私が特におススメしたいのが、「帆立の昆布水つけ麺白(塩)」です。

 早速入店し、カウンター越しに厨房を見やれば、店主が奥様と共に、一心不乱にラーメン作りに勤しんでいます。その立ち振る舞いは緻密かつソツがなく、ご夫婦の息もぴったり。どれだけ眺め続けても眺め飽きることがないほどです。

 また、カウンター席の前には、帆立、麺、昆布水についてのこだわりや、昆布水つけ麺の美味しい食べ方が綴られたマニュアルが置かれており、その内容は、思わず読み耽ってしまうほど興味深いもの。厨房におけるラーメン作りの所作を眺めたり、マニュアルの記載に没頭したりすること、およそ10分。気が付くと、眼の前に昆布水つけ麺が供されていました。