『肉玉そばおとど』の新店『つけ麺 おとど』のクオリティが高すぎる!|田中一明のラーメン官僚主義!

『肉玉そばおとど』の新店『つけ麺 おとど』のクオリティが高すぎる!|田中一明のラーメン官僚主義!
つけめん中 880円 | 食楽web

コンセプトは「40~50代のオトナに捧げるつけ麺」。決め手は、『心の味食品』と共同開発した極上専用麺!

「今回、『つけ麺おとど』で提供させていただくつけ麺は、『40~50代の大人たちに捧げるつけ麺』というテーマで創ってみました。分かってもらえる人にだけ、分かってもらえればOKというスタンスです」と店主。

 同店は、本年9月7日にオープンしたばかりの新店。

 ロケーションは、メトロ東西線葛西駅から徒歩3分弱と至便。店主は、『肉玉そばおとどグループ』の代表・越智(おち)氏。この連載コラムの第1回目を飾った『麺Dining比内地鶏白湯らーめん志道』のプロデューサーその人だ。

「今回は、麺にとことんこだわりました。名門『心の味食品』(※)と共同して、『つけ麺おとど』のためだけの麺を新たに開発したのです」。

 確かに、提供された「つけめん」の麺は、これまでに私がいただいたいかなる麺とも趣を異にするものだ。卓上に供された瞬間から「これはただ者ではない」との直感を抱かせるオーラと佇まい。箸で摘まむと、指を通して重量感が生々しく伝わってくる。麺を噛み切ったときに断面から立ち上る麦の香りにも落ち着きと威厳があり、まさに、酸いも甘いも経験した大人にぴったりだ。「その日に打った麺を直ちに冷蔵し、翌日すぐに使います」。そうすることで、新鮮な小麦の香りをそのまま麺に封じ込めた、スープがなくても食べられる究極の麺が誕生する。

 この麺に合わせるスープも、実に手が込んでいる。鶏のモミジ・胴ガラと豚のゲンコツ・背ガラをじっくりと丁寧に炊き込んだ動物系出汁に、サバ節・イリコを合わせる製法は定石だが、油の分量を意図的に減らし、カエシの味わいに工夫を凝らすことで、さっぱりとしつつも満足度の高い食べ口を演出。

「このつけ麺は、麺が絶対的な主役。麺の魅力がほんの僅かでも損なわれることのないよう、スープは、麺に絡ませるのではなく、レンゲで掬いながら味わっていただく仕様にしました」。渾身の力を込めて極太麺を啜り上げ、その後すぐさま、レンゲからスープを啜る。この工程を繰り返しているうちに、香り高い麺と、甘・辛・酸のバランスが秀逸なスープとが交互に味蕾を侵襲し、箸とレンゲを持つ手が止められなくなってしまった。
 「この『つけ麺おとど』に関しては、必ず、私自らが厨房に立ち1杯1杯作ります。他の誰かには任せられませんから」。そう言って、越智店主はにっこりとほほ笑んだ。

(撮影◎佐々木和隆)

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(※)『心の味食品』とは?
千葉県・松戸市が誇る全国クラスの名店『中華蕎麦とみ田』及びその直系店舗などで使用される麺を手掛ける株式会社。『心の味食品』のネームが入った麺箱が置かれている店舗の味は、店の系統などにかんがみても、ほぼ確実に一定水準以上のクオリティがあるものと推測されるため、ラーメン好きが良店を探す際の「アイコン」的な機能も果たしている。

●SHOP INFO

つけ麺 おとど

店名:つけ麺 おとど

住:東京都江戸川区中葛西3-19-8
TEL:03-3687-4545
営:11:30~15:00(14:30L.O)
  18:00~23:00(22:30L.O)
休:水
おすすめメニューは「味玉つけめん」。小(麺200g)880円、普通(麺250g)930円、中(麺300g)980円から選べる。麺は完全生麺。日持ちさせるための防腐剤やアルコール類は不使用というこだわりぶり。
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