
2020年6月19日、東急電鉄旗の台駅から徒歩30秒という好立地に、1軒のラーメン専門店がオープンした。と、それだけであれば、ラーメン好きにとってはごくありふれた情報のひとつ。1年間で最低でも200回以上は耳にする一介の新店開業情報に過ぎなかったのですが、オープンした店について色々と調べていくうちに、その店が提供するラーメンが前代未聞の1杯であることが明らかになってきました。
なんと! そのお店『煮干しNoodles Nibo Nibo Cino』は、煮干しラーメンとイタリアンをミックスさせた1杯を提供しているというではありませんか。2020年現在、煮干しラーメンを出す店は、全国各地に星の数ほどあります。イタリアンの要素を採り入れたラーメンを提供する店も、それほど珍しくはありません。
ですが、煮干しラーメンとイタリアンを融合させたラーメンを手掛ける店は、これまで私が訪れたラーメン店の数々を思い起こしてみても、片手で数えられるほどしかありません。
と、ちょうどその折、店主・吉田氏が、都内を代表する煮干しラーメンの実力店『自家製麺 伊藤銀座店』で店長を務められていた方であるという情報も入手。つまり、それは『煮干しNoodles Nibo Nibo Cino』で提供されるラーメンが、期待できるものである可能性が高いということを意味します。
こうなったらもう、居ても立ってもいられません。「考えるより、実際に食べてみたほうが早い」というわけで、気が付けば、旗の台駅のホームに降り立っていました。

店に近い改札の場所さえ間違えなければ、改札を出てから店の前までの距離は、わずか数十メートル。ほぼ駅前と言っても、差し支えのない場所ですね。
お店の外観は、丼の絵が描かれた暖簾が垂れ下がっていることを除けば、ラーメン専門店であることさえ分からないほど、オシャレ。どちらかと言えば、イタリアンや洋食屋さんといった趣です。百戦錬磨であるはずの私でさえ、ここが本当に目的の場所であるかどうか、念入りに確認してしまいました。呼吸を整え、いよいよ入店です!