吉野家はダイエットの敵じゃない! “神やせダイエット”の石本哲郎が教える丼モノでやせるメニューの選び方とは?

たんぱく質量を基準に丼サイズを選ぼう!

 では早速、『吉野家』の看板メニュー「牛丼」をチェックしていきましょう。カロリー的に許容範囲内なのは「小盛」、「並盛」、そして具材だけが大盛りになる「アタマ」の3つ。

牛丼並盛(左)と、具材だけを大盛にしたアタマの大盛(右)
牛丼並盛(左)と、具材だけを大盛にしたアタマの大盛(右)

 カロリーだけを見ると、小盛が500kcalを切っていて優秀なんですが、たんぱく質が15.6gと少ないのが気になります。たんぱく質は筋肉をはじめ、肌、髪、爪など、身体のベースをつくる材料となるため、“若返りやせ”のためには必須の栄養素。1食あたり女性なら20~30g、男性なら30g~40gは摂っておきたいところです。

それぞれの成分表
それぞれの成分表。※牛丼はほとんど食物繊維が摂れないので炭水化物量=糖質に近い

 また脂質はたんぱく質より少なめが理想なんですが、残念ながらどれも超えちゃってますね。でもぶっちゃけ、これは仕方ないでしょう。「牛丼」のお肉自体、脂がのってる部位を使っているため、たんぱく質を増やそうとすると、一緒に脂質も増えてしまうのです。

 炭水化物はどのサイズも多めですが、並盛単品であれば、そこまでバランスは悪くはありません。ただ、たんぱく質が19.6gと男性にはちょっと少ないので、女性は並盛、男性はアタマの大盛で、たんぱく質量を確保するのがおすすめです。

つゆだく、紅生姜追加の際はコレに注意!

 吉野家の裏メニューとしてお馴染みの「つゆだく」。多めのつゆがごはんに染みて、おいしいですよね。ダイエット的にはどうかというと、栄養素は汁に流れているわけではなく、具材にかかっているので、「つゆだく」にしても三大栄養素のバランスはほとんど変わりません。塩分は上がりますが、朝か昼に食べることを想定しているため、そこまで気にする必要はないです。「つゆだく」が好きなら、我慢せず食べちゃいましょう!

 ひとつだけ気を付けたいのが、「つゆだく」にすると噛まずにかき込んでしまいがちになること。実は、咀嚼回数と食事に対する満足度はリンクしていて、咀嚼回数が少ないと満腹感が得られにくくなるのです。その結果、他のタイミングで余計なものを食べてしまい、食べ過ぎを招いてしまうことにも繋がります。そもそも丼モノ自体、かき込みやすい食事なので、丼モノを食べる際はよく噛むことを心がけることも大事ですね。

 味変が楽しめる紅生姜については、5gで1kcal、塩分は0.3gと、これも全く気にするレベルではありません。まれに牛肉が隠れるくらい山盛りにする人がいますが、それはさすがにNG。塩分が取り返しのつかないところまでいってしまうので、ちょい足し程度で楽しみましょう!