月に5万3千食が売れる鮮魚チェーン『角上魚類』の絶品弁当BEST3

何故この味にして、低価格を実現できるのかの謎

『角上魚類』業務部惣菜指導課・課長、佐藤光徳さん。角上魚類の本拠地・新潟県出身で、2001年に入社。会長から「好きにやれぇい」と言われて以来、角上魚類の惣菜を提案し続けているそうです
『角上魚類』業務部惣菜指導課・課長、佐藤光徳さん。角上魚類の本拠地・新潟県出身で、2001年に入社。会長から「好きにやれぇい」と言われて以来、角上魚類の惣菜を提案し続けているそうです

 弁当・惣菜ともにクオリティの高い味でありながら、低価格を実現する『角上魚類』。素人目に見ても「何故この味を、この価格で実現できるのか?」が謎であり、何か特別なカラクリがあるのではないかと勘ぐってしまうほどです。

「低価格は、惣菜や弁当ごとの利幅で調整しているんですよ。例えば、旬のホタルイカは、惣菜として303円で販売していますが、この価格でも十分利益が出ます。一方でえびフライや一部の弁当は利幅が少なく、正直値段を上げたいものも。でも、特に弁当の場合、千円近くの価格にはしたくない。そこで、前述のような利幅が多い惣菜とのバランスを調整しつつ、利幅が少ない弁当などをご提供しています」(佐藤課長)

仕入額を落としハイクオリティ・低価格を実現

人気の弁当以外にも、様々な素材を使った弁当、惣菜が展開されています
人気の弁当以外にも、様々な素材を使った弁当、惣菜が展開されています

 さらに『角上魚類』全体で扱う食品ロス率は0.05%以下だそうです。通常の鮮魚店のロス率が6~7%と言われていることを鑑みると、驚異的な数字を実現していることになります。もしかしたら「仕入れた鮮魚で、売れ残ってしまいそうな魚類は、全て惣菜にして売り切る」といった裏ワザで実現しているのかな、とも思えますが……。

「確かに昔は多少そういったこともありました。しかし、鮮度のクオリティを落としてガッカリするのはお客さんですから。今は発注の段階から『鮮魚や寿司でも売るし、惣菜でも売る』という連携を作り、お客さんに美味しくて安いものを提供できるものを仕入れています。もちろんきちんと売り切れるような徹底もしています。『角上魚類』はあくまでも『魚屋』ではありますが、これからもお客さんに喜んでいただける味、価格を実現して提供していきたいと思っています」(佐藤課長)

『角上魚類』のある種のカリスマ的な人気は、単に「美味しい」「安い」だけでなく、お客さんや食品ロスを徹底して削減など社会に対する強い思いにもあるように思いました。今回ご紹介した『角上魚類』の弁当の数々は、誰でも美味しくいただける商品だと思います。ぜひ一度お試しください!

(撮影・文◎松田義人)