カレー好き必見! 東京・白山の『ヤムヤムカデー』でスリランカカレーの真髄を味わってきた

スリランカの家庭料理Q&A

キリマール。「キリ」はココナッツミルク、「マール」はお魚という意味。本日は鰤を使用。スパイスは、フェヌグリーク、チリパウダー、スリランカのミックススパイス、ターメリックの4種類を少量ずつ使用
キリマール。「キリ」はココナッツミルク、「マール」はお魚という意味。本日は鰤を使用。スパイスは、フェヌグリーク、チリパウダー、スリランカのミックススパイス、ターメリックの4種類を少量ずつ使用

 ここで少しスリランカ料理について質問!

筆者:そもそも、インド料理との違いはどんなところなんですか?

古積さん:よく聞かれるんですが、“国が違う”と言うのが率直な答えです。日本料理と韓国料理の違いを聞かれるくらい違います(笑)。ただ、ざっくり言うと、オイルの量が違いますね。オイルを使うとコクが一気に出ますが、スリランカの家庭ではオイルはほとんど使わず食材の組み合わせで味も量も満足感を出し、もたれない料理が多いと思います。またインドのような屋台料理が少ないですね。

「ポルサンボーラというココナッツのふりかけの作り方」:粗挽き唐辛子、塩、玉ねぎを臼で潰しています。玉ねぎの繊維がなくなるくらい潰してココナッツファインとレモン汁を入れてさらにねっとりとするまで潰します
「ポルサンボーラというココナッツのふりかけの作り方」:粗挽き唐辛子、塩、玉ねぎを臼で潰しています。玉ねぎの繊維がなくなるくらい潰してココナッツファインとレモン汁を入れてさらにねっとりとするまで潰します

筆者:スリランカの人はあまり外食しないんでしたっけ?

古積さん:確かに家庭料理が中心で、お弁当をよく持って出かけます。皆、自分の家の味がいちばん美味しいし、安心だと思っているんです。私はスリランカの家庭に習いに行ったんですが、同じ名前の料理でも各家庭、レシピが違ううえ、主張が強くて面白かったです。ただ、どこの家庭でもアーユルヴェーダの思想が根付いていて、意識しなくても食べ合わせや季節ごとの食材を大切にしているのが印象的でした。

トッピングの「アチャール」300円。ココナッツビネガーを使った赤わけぎと大根と青唐辛子のお漬物。食感がカリカリしていて後を引く味わい
トッピングの「アチャール」300円。ココナッツビネガーを使った赤わけぎと大根と青唐辛子のお漬物。食感がカリカリしていて後を引く味わい

 古積さんの優しい声と、料理の香り、そして木目調ののんびりした空間で、時間がゆるゆると流れていきます。最後にヨーグルトのデザートをいただきました。

カレープレートには、ヨーグルトに椰子の花の蜜がかかったデザートが付く
カレープレートには、ヨーグルトに椰子の花の蜜がかかったデザートが付く

 優しい甘さの椰子の花の蜜とヨーグルトの爽やかな酸味で、辛くなった口がさっぱり。カレープレートを食べただけなのに、まるでフルコースを食べたかのような満足感。ちなみに、夜は6名以上の完全予約制。1人4000円でブッフェスタイルです。皆さんもぜひ、古積さんのスリランカ家庭料理を味わってみてください。通いたくなる上に、習いたくなると思いますよ。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

yumyum kade(ヤムヤムカデー)

店名:yumyum kade(ヤムヤムカデー)

住:東京都文京区向丘1-9-18
TEL:080-6696-0715
営:11:00~17:00(カレーがなくなり次第終了)
休:月・日 不定休
https://twitter.com/kade_yum