5年で市場規模が2.5倍! じわじわブームのりんごのお酒「シードル」7種類を飲み比べてみた!

「キリン ハードシードル」は甘さ少なめの大人な味わい

 ここまで紹介したシードルは多かれ少なかれ「甘み」のあるタイプでしたが、「キリン ハードシードル」は、甘さをかなり控えたシードルです。これまでに出てきたシードルに比べると炭酸がやや強く、よりスパークリングワインのような印象を受けます。

キリンの「キリン ハードシードル」。アルコール度数は4.5%
キリンの「キリン ハードシードル」。アルコール度数は4.5%

 香りや風味としてはりんごを感じるのですが、とにかく甘くないんです! 7種類を飲み比べてみて、普段甘いお酒を飲まない人は「これが一番好きかも」と話していました。ビールとほぼ同じアルコール度数ですし、アルコール感が一番感じられます。

りんごの香りはするが、飲んでみると甘さはほとんど感じない。少し酸味が強い印象
りんごの香りはするが、飲んでみると甘さはほとんど感じない。少し酸味が強い印象
餃子のような油を使った料理を食べるときに、口のなかをスッキリさせてくれる。カクテルに使うこともできる
餃子のような油を使った料理を食べるときに、口のなかをスッキリさせてくれる。カクテルに使うこともできる

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 今回、7種類のシードルを飲み比べた筆者の感想はこんな感じでした。想像以上に個性があり、シードルだけでこんなにいろいろ楽しめるとは予想外です!

【まとめ】
・おいしい酸化防止剤無添加ワイン シードル(メルシャン)……りんごの果実をしっかり感じる。甘みが強くてりんごジュースのようだが、後味は比較的爽やか。
・ストロングボウ ゴールドアップル(キリンビール)……甘みはあるがキレ味はいい。万人受けするシードルという印象。
・ストロングボウ ダークフルーツ(キリンビール)……カシスソーダのように見えるが、飲んだあとに口に残る感じはない。ベリーの味と香りが強い。
・ニッカ シードル・ロゼ(アサヒ)……ピンク色で見た目が華やか。りんごの甘味は控えめで、後味に果皮の渋みが感じられる。ロゼのスパークリングのよう。
・ニッカ シードル・スイート(アサヒ)……しっかり甘さはあるが、口に残る甘さではない。
・ニッカ シードル・ドライ(アサヒ)……りんごの甘みは多少あるものの、ニッカシードルのなかではかなりキレのある味わい。
・キリン ハードシードル(キリン)……りんごの酸味や香り、炭酸がしっかり感じられ、甘みはほとんどない。カクテル作りにもおすすめ。

 シードルはホームパーティーはもちろん、お花見などの宴席に用意するのもおすすめです。今回は国内の主要メーカーのものを取り上げましたが、世界中にはまだまだいろいろな種類のシードルがあります。世界中のシードルを飲み比べて、その奥深さを体験してみてください。

●著者プロフィール

取材・文/今西絢美

編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好き。