在日シンガポール人も絶賛! 神田・淡路町『松記鶏飯』の「シンガポール・チキンライス」は東京一うまい

これもシンガポール料理?

「クリスピーポーク」(脆皮焼肉)1,280円
「クリスピーポーク」(脆皮焼肉)1,280円

 続いて「クリスピーポーク」です。一般的には香港のローカルフードとして有名ですが、実は、シンガポールの「ホーカーズ」でも定番メニュー。香港より美味しいと評されている店がたくさんあるのです。

 こちらの店の「クリスピーポーク」も絶品です。口に入れると、カリカリとした皮、ジューシーな肉がほろり。とくに皮目の香ばしさや塩気が絶妙で、これも「チキンライス(鶏飯)」の上に載せガッツリ食べるのがオススメです。

「ニョニャアチャー」480円
「ニョニャアチャー」480円

 最後は、肉料理ではないのですが、ぜひ食べていただきたいのが「ニョニャアチャー」といういわゆるお漬物です。レモングラスや東南アジア特有のスパイスがきいており、これがまた、「鶏飯」やその他の肉料理の合間に食べるとクセになる味なんです。

◯ ニョニャ料理とは?
「ニョニャ」というのは、中華系移民男性とマレーシア人女性が結婚し、生まれてきた女の子のことを言います。そこに生まれた食文化が「ニョニャ料理」。中華系の食材や調理法で、マレー系の香辛料や味付けでアレンジされているのが特徴です。代表的なのが、「ラクサ」といわれるカレー麺で、エビをすり潰したペーストに、スパイスやココナッツミルクを合わせ、中華系の麺を入れたものです。

 このほか、「フィッシュヘッドカレー」や「ペーパーチキン」など、まだまだ食べて欲しい料理はいっぱいあるのですが、詳しくは、店主・松本裕介さんに聞いてみて下さい。アジア各国をバックパッカーとして旅してきた松本さん。とくに約15年前に初めて訪れたシンガポールの食にハマり、以来、毎年、何度も訪れ、シンガポールの屋台飯をことごとく食べ歩いているので、一つひとつの料理の発祥や歴史、作り方にとにかく詳しい!

店主の松本裕介さん。アジアのローカルフードにとっても詳しい方です
店主の松本裕介さん。アジアのローカルフードにとっても詳しい方です

「日々、アップデートされる屋台飯の味は訪れるたびに新鮮でエキサイティングです。そんなシンガポールの今の味を少しでも店で紹介できたらと思って、時々、店で新メニューフェアなども開催しています。例えば冬にはマレーシア風の真っ黒なスープの肉骨茶も紹介しますよ」(松本さん)

 松本さんのシンガポールの小ネタを聞きながら料理をいただくと、どんなガイドブックよりも面白い! 「シンガポールにいますぐ行きたい」と思わせてくれる『松記鶏飯』で、まずは「屋台飯の歩き方」の予習をしてみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

松記鶏飯

店名:松記鶏飯

住:東京都千代田区神田司町2-15-1
TEL:03-5577-6883
営:11:30~13:30LO
  18:00~22:00LO
休:日・祝