在日シンガポール人も絶賛! 神田・淡路町『松記鶏飯』の「シンガポール・チキンライス」は東京一うまい

港町で生まれたスタミナ料理の「肉骨茶」

 続いて、食べて欲しいのが「肉骨茶(バクテー)」です。骨つき肉と漢方、ニンニクを煮込んだ料理。

◯ 肉骨茶とは?
「肉骨茶(バクテー)」は、マレーシアのクアラルンプールの港町クランで発祥したと言われ、マラッカやペナン島、シンガポールなどの各港町に広まった料理です。もともとは華僑が作っていた薬膳スープに、余って捨てるはずの豚の骨つき肉やモツ、ニンニク等を入れて煮込んだ、港湾労働者のためのスタミナ料理。労働者は熱々の鉄観音茶と合わせて食べていたため、ネーミングに“茶”が付いています。各地に伝わっていき、それぞれの場所によって食材や味付けが変わります。シンガポールスタイルは、あっさりしたタイプです。

「肉骨茶(バクテー)」2人前1,600円
「肉骨茶(バクテー)」2人前1,600円

 こちらの「肉骨茶」は蓋付きの素焼き鍋で登場し、開けると、フワ~ッと八角を中心とした漢方の香りが広がります。中にはグツグツとスープで煮込まれた豚のスペアリブが4~5本、ゴロゴロと。スープが澄んでいるのはシンガポールスタイル。ちなみにマレーシアスタイルは、ホルモンも漢方もたっぷり入った黒いスープです。

 漢方食材やニンニクは強すぎず、肉や野菜の濃厚な旨みながらあっさりといただけます。そして、骨にたっぷりついた豚肉は、赤身と適度な脂肪で、柔らかでホロホロ。

 付け合わせの「油条」(揚げパン)をヒタヒタ浸して酒のつまみにしてもいいのですが、これもやっぱり別途「チキンライス(鶏飯)」(並210円、大310円)を注文して、ライスにスープをたっぷりかけて食べるのがオススメです。