カラアゲニストが絶賛する神田『月光食堂』の“若鶏の素揚げ”はなぜ旨い?

カラアゲニストが絶賛する、神田『月光食堂』若鶏の素揚げはなぜ旨い?
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モモ、ムネ、手羽、ささみ、どの部位も絶品の若鶏の素揚げ

 東京・神田にある『炭火焼・博多もつ鍋 月光食堂』はその名の通り、九州料理のお店です。店内のメニューにはもつ鍋や明太子、九州の地酒や焼酎の名前がズラリ。そして九州といえば鶏肉消費量が全国トップクラスの“鶏肉文化圏”としても知られています。こちらの人気メニューもやはり鶏。からあげグランプリ金賞受賞の「若鶏の素揚げ」(980円)は、日本唐揚協会認定カラアゲニストである筆者も数回食べていますが、絶品のひとことです。

 オーダーしてから出てくるまで15~20分はかかる素揚げ。大きさもさることながら2度揚げするため時間を要するのですが、見ると表面にこんがりとした揚げ色が。歯を立てると「バリッ!」という痛快な音がします。この表面のこげ部分がとても美味しい。これだけでビールがすすみそうです。1度目の揚げのあと、しっかりと油を切ってから2度目の揚げに入るので、こんがりバリバリに仕上がっているのですね。歯が肉に入ると、肉汁と鶏肉の旨みが一緒になって口の中になだれ込んできます。

 カレー粉と塩をブレンドしたオリジナルのパウダーを軽くまぶして食べると、また違った味わい。濃厚でコクのあるパウダーですが、肉汁にうまく溶け込んでくれるため鶏肉の味をさまたげません。むしろ食欲をそそられます。

 さて、半身揚げはモモ肉、ムネ肉、手羽先、ささみなど、鶏のあらゆる部位を楽しめますが、実は食べる順番があるのをご存知でしょうか? 筆者の場合、ささみやムネ肉などの淡泊な味の部位から食べ、モモ肉を最後に食べるようにしています。モモ肉から食べ進むと、後のささみやムネ肉の味が物足りなく感じてしまうことがあるためです。とはいえ、『月光食堂』の半身揚げの場合、どの部位から食べても、その心配はありません。鶏の半身を秘伝の漬けダレに長時間漬けてあるので、隅々まで味がしっかりしみ込んでいます。ささみもムネ肉も淡泊というより“しっとり”とした食感。

 どこから食べ始めても飽きのこないこの絶品素揚げ、お土産にもできます。これを差し入れにすると、かなり株が上がるかも!?

●SHOP INFO

炭火焼・博多もつ鍋 月光食堂

店名:炭火焼・博多もつ鍋 月光食堂

住:東京都千代田区神田司町2-9-2ディーキューブビル1F
TEL:03-3293-5177
営:月~金 11:30~13:45(L.O.売り切れ次第終了)
      17:00~23:30(L.O.23:00)
    土 17:00~23:30(L.O.23:00)

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。