意外と簡単!“盆ざる”と“さらし”でとった出汁で作る本格おせちの「数の子」レシピ

おせちの数の子のレシピ

材料:作りやすい分量

数の子……約3~4本
出汁(昆布とかつおぶし)……1/2カップ
淡口醤油……大さじ1・1/2
酒……大さじ1
みりん……小さじ1・1/2
かつおぶし……適量(お好み)

作り方

─塩抜き(12/30朝~)
1.ボウルに数の子と水を入れラップをし(または密閉容器に入れ)冷蔵庫へ入れる。
2.約6~7時間後、水を換える。
3.さらに6~7時間後、ほんのり塩味が残るぐらいになっていたら、水から取り出す。この時、薄皮が残っていたら取る。まだ塩辛かったら、再度水を換え、6~7時間後に再度味見をする。

─漬け込み(12/31朝~)
4.鍋に、水と、流水でさっと汚れを落とした昆布を入れ、弱火と中火の間の火にかける。
5.鍋底からまんべんなくふつふつと気泡が出てきたら、静かに昆布を取り出し、強火にする。
6.沸いたら火を止め、かつおぶしを入れ、かつおぶしがひと通り浸ったら、漉す。
※漉し方
ボウルにお盆のような形をしたざる「盆ざる」をのせ、使いやすいサイズにカットしたさらしを濡らして絞ったものを広げ、その上から出汁を注いで漉す。
7.鍋に出汁、淡口醤油、酒、みりんを入れ、ひと煮立ちしたら火を止める。
8.漬け汁の粗熱が取れたら、塩抜きした数の子を浸し冷蔵庫へ入れ、半日ほどしたら出来上り。

 お好みで、食べる際に、かつおぶしを鍋で軽く乾煎りし、それを乾いたさらしで包み、手でくしゅくしゅともんでから、数の子に添える。

ポイント

塩抜きには約1日かかるので、食べたい日から逆算して塩抜きを始めてください

 祝い肴のひとつの数の子は、酒肴としても活躍するおせち献立です。また、和食の基本となる出汁は、世界一短時間でとれるのでは!? と思うことしばしばの優秀な先人の知恵です。ここで便利なのが「盆ざる」と「さらし」。通常のざるより浅めの盆ざるは、出汁を漉す際にとても使いやすく、さらしは出汁をとる以外に、大根おろしや大葉の下処理などでも活躍します。さらしはいつでも使えるよう、ほど良いサイズに切って引き出しに入れておくと便利です。どちらの道具も、控えめながら台所になくてはならないメンバーになること請け合いですよ。

「おせちの数の子」にぴったりのお酒は?

 柚子や山椒など和のフレーバーがやさしく香るFAR YEAST BREWINGの「馨和 KAGUA Blanc」は、おせち献立とも相性抜群。新年の食卓に華やかさを添えてくれるKAGUAのビール、冷蔵庫に数本忍ばせておくのもおすすめです。

●DATA

盆ざるとさらし

盆ざるとさらし

盆ざる
問:株式会社藤井商店
住:東京都中央区築地2-15-12(本店)/東京都中央区築地5-2-1(支店)
TEL:03-3541-2585(本店)/03-3541-8080(支店)
1,760円(24cm)

さらし
問:有限会社服部金物店
住:東京都中央区築地5-2-1
TEL:03-3542-2666
1,188円

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馨和 KAGUA Blanc

馨和 KAGUA Blanc

問:Far Yeast Brewing株式会社
住:東京都渋谷区渋谷2-6-8
ホームページ:http://faryeast.com/
オープン価格(参考小売価格600円・税別)

●プロフィール

文・写真/奥田ここ

築地市場を「師」とあおぎ、旬の食材を中心にした和食及びイタリア料理の料理教室を主宰するほか、外国の方の参加や築地市場内での料理教室など、国内・海外で様々なスタイルの教室を開催。各種媒体・広告へのレシピ提供や、食材産地の取材、食に関するさまざまな話題の企画・執筆に加え、個別の要望に応じた出張料理など、国内外問わず活動中。
趣味は世界各地の市場めぐり・茶道(裏千家専任講師)・サッカー・大相撲観戦・写真。素材の味を大切にし、無駄なく使い切る献立作りを心掛けている。
https://www.instagram.com/kokookuda/