蓋が閉まらない! 御徒町『天正』のデカ盛り天丼弁当を買ってみた

春菊と穴子が飛び出てる! 「江戸っ子弁当」1300円

「江戸っ子弁当」1300円。メニュー写真と違わず、お弁当の器からはみ出すボリューム。天丼のたれ付
「江戸っ子弁当」1300円。メニュー写真と違わず、お弁当の器からはみ出すボリューム。天丼のたれ付

 最初に完成したのは穴子、海老、イカ、ナス、かぼちゃ、春菊の天ぷらゴハンの上に盛られた江戸っ子弁当。写真を見てお分かりの通り、春菊と穴子は器から出ちゃっています。よく見ると、穴子の反対側も突き出ちゃってる。誇張写真ではなく、メニュー写真通り、というか、メニュー写真より飛び出てないかこの弁当。横に飛び出すイコール高さもあるので、蓋を乗せるとぷかぷか浮いた状態に。

 そして嬉しいのが、たれが別ボトルになっていること。某天丼チェーンのテイクアウトとかの場合、たれをかけた状態で持ち帰るため、若干しなしなになっちゃうのですが、別ボトルなので温め直して、衣を復活させてからたれをかけることができる! これは嬉しい!

「毎朝豊洲市場に行って、穴子は活け締めしたものを買い付けてます」と店主。この日の穴子天は長さ約23cm。いいボリュームです。

さらに全方向で天ぷらが飛び出てるっ! 「やさい弁当」900円

「やさい弁当」900円。ゴハンと別盛りの「やさい定食弁当」1100円もある
「やさい弁当」900円。ゴハンと別盛りの「やさい定食弁当」1100円もある

「江戸っ子弁当」の次に完成したのは「やさい弁当」。さっき穴子と春菊が飛び出ているのに驚いたばかりですが、こっちはニンジンやら玉ねぎやら、なんか全ての天ぷらが自己主張するかのように立体的になってる! 春菊の緑、ニンジンのオレンジ、ナスの紺など彩りもあざやか。

「たまにインド人のお客様が買っていきますね」。確かにベジタリアンとかフレキシタリアンとかに喜ばれそうだなぁ。塩や醤油で食べるなら、動物性ゼロなのにボリュームがあって華やかで。ちなみに野菜は季節によって多少の入れ替わりがあり「夏は春菊がモロヘイヤになります」とのこと。春菊のパリパリ、ナスのジュワッ、かぼちゃのホクホクなど、食感の違いも楽しいお弁当です。

ゴハンと別の器で楽しむなら定食弁当! 「天ぷら定食弁当」1350円

「天ぷら定食弁当」1350円。こっちはたれではなく天つゆがボトルに
「天ぷら定食弁当」1350円。こっちはたれではなく天つゆがボトルに

 最後に出てきたのは「天ぷら定食弁当」。海老、イカ、キス、野菜4種。天ぷらとゴハンが別々の器なので、ゴハンの熱で蒸されることなく天ぷらが味わえます。ゴハンに油がうつらないので、さっぱり食べたい人にもおすすめ。「定食は蓋が閉まります」。とニッコリ話す奥様。確かに!

 こっちはタレではなく天つゆ。タレも天つゆも、「同じ商店街にある安藤さんところ(安藤鰹節店)の鰹節を使っています。タレはずっと継ぎ足しで作り続ける、甘いザラメのきいた味ですね」とのこと。そして、タレも天つゆも、もし余った場合「焼き餅につけて食べると美味しいですよ~」。うわ、それ美味しそう! 餅で味わうためにちょっと残しておきたくなります。

「素材に合わせて衣の硬さ、揚げ時間、揚げる順番などを工夫しています」(店主の渡辺さん)
「素材に合わせて衣の硬さ、揚げ時間、揚げる順番などを工夫しています」(店主の渡辺さん)

 店で使用するゴハンは、山形県、飯豊町の農家さんから毎週送ってもらう、精米したてのコシヒカリ。揚げ油はサラダ油で、あえてさっぱりした美味しさを追求しているそうです。

 店内で飲食する場合は、天ぷらはもちろんですが、こだわりの日本酒と一緒に味わうのがおすすめ。蔵元から直接、または特約店にしか卸さない厳選の日本酒が1合750円から楽しめます。ランチは定食3種、丼6種が950~1600円、夜は客単価3000~4000円。若いカップルのデートなどでもよく利用されているそうです。

 噂通り、そしてメニュー写真通り、お弁当の器から飛び出すサイズの天丼だった天正のお弁当。春になったら山菜が単品200円~で味わえるので、山菜やキス、小柱など、春の旬素材が出回る頃、再訪決定です!

(取材・文◎いしざわりかこ)

●SHOP INFO

天正 (てんまさ)外観

店名:天正 (てんまさ)

住:東京都台東区台東3-8-8
TEL:03-3831-9553
営:11:00~13:30(L.O.)、17:30~22:00(L.O.21:00)
休:日・祝日(水曜はディナーのみ営業、土曜はランチのみ営業)