利酒師に聞いた! ホームパーティや年末年始に味わいたい至極の「日本酒」5選

クリアな香りとふくよかな旨味
「高尾の天狗」純米吟醸原酒 生貯蔵2019 ひやおろし

1500円/舞姫(長野)
1500円/舞姫(長野)

「まずは季節のお酒、ひやおろし。クリアで穏やかな香りとふくよかな旨味が感じられる1本です。2014年からリリースしている“高尾の天狗”の特徴は100%八王子産米を使っていること。仕込みは長野県諏訪市の甲州街道沿いに軒を連ねる諏訪五蔵のひとつでもある老舗の“舞姫”ですが、今後の“高尾の天狗”は八王子市内での酒造を計画中で、将来性を感じる銘柄です」(高部さん・以下同)

乳製品やフルーツに合わせたい
「勢正宗 Gold Carp」純米大吟醸 無濾過生原酒

2400円/丸世酒造店(長野)
2400円/丸世酒造店(長野)

「長野県産の酒米“金紋錦”ともち米で仕込んだ贅沢な造りのお酒です。ちょっと変わりダネですが、ふんわりと柔らかい酸とジューシーな甘みのバランスが絶妙。高精米による透明感、もち米のスッキリとした甘さを生かした伝統製法で、口当たりも◎。甘いお酒と聞くと敬遠する人もいますが、こちらはクリームチーズなどの乳製品やドライフルーツともよく合うちょうどいい甘さです」

極上の仕込み水の美味しさが光る
「幻の瀧」純米大吟醸

3150円/皇国晴酒造(富山)
3150円/皇国晴酒造(富山)

「水の美味しさが見事に表現されています。酒蔵は富山・黒部川の最下流にあり、蔵内に湧く天然水が『日本の名水百選』に認定されていて、それを仕込み水に使っています。富山県産酒米を50%に精米し、名水でゆっくりと低温で発酵させたお酒は、繊細ですっきりとした味わい。辛口を得意とする蔵元ですが、綺麗で奥ゆきのある香りもしっかり感じられます」

ワイングラスで味わいたい逸品
「嘉山」亀口直採り 純米吟醸 無濾過生原酒

2100円/DHC酒造(新潟)
2100円/DHC酒造(新潟)

「清々しく爽やかなのど越しが楽しいお酒です。最大の特徴は特殊な技法で直接瓶に採取する亀口直採り。炭酸ガスが逃げることなくしっかり溶け込むため、フレッシュかつ微炭酸感が心地よいお酒に仕上がっています。DHCは化粧品や健康食品のイメージが強いかもしれませんが、日本酒も手がけていて、“ワイングラスでおいしい日本酒アワード”での受賞歴もある優れた造り手です」

燗にすることで魅力が引き立つ
「目黒五郎助」純米大吟醸

2137円/玉川酒造(新潟)
2137円/玉川酒造(新潟)

「大吟醸特有の華やかな香りとしっかりとした旨味と味わいが絶妙に調和した1本。酒蔵は日本屈指の豪雪地、新潟・魚沼にあり、通年、大吟醸の低温貯蔵が可能な“ゆきくら”と呼ばれる雪中貯蔵庫で熟成する酒造りが特徴です。フルーティで飲みやすく、クラシックな印象の大吟醸は冷やして味わうのが一般的ですが、この大吟醸は燗にすることで旨味が柔らかくなり、とても美味しい。燗酒に馴染みのない方にも親しみやすく感じるはず」