旨い店はタクシー運転手に訊け! 塩ラーメンの最高峰、埼玉・新座市『ぜんや』に19年間、行列ができ続ける理由

あるようでない唯一無二の塩ラーメン

「チャーシューメン」950円
「チャーシューメン」950円

『ぜんや』の味は創業以来たった1つ。塩ラーメンです。「ぜんやラーメン」(750円)を基本に、チャーシュー増しの「チャーシューメン」(950円)、メンマ増しの「メンマラーメン」(900円)、両方増しの「チャーシューメンマラーメン」(1,100円)がありますが、すべて塩味です。ちなみに大盛りは全て100円増しです。

「ぜんやラーメン」(750円)。2種類のチャーシュー入り。このチャーシューも専用に煮て、贅沢にもその煮汁はスープには使用しないそうです
「ぜんやラーメン」(750円)。2種類のチャーシュー入り。このチャーシューも専用に煮て、贅沢にもその煮汁はスープには使用しないそうです

 スープの色は透明な黄金色。麺は濃い目の黄色い縮れ麺。そこにチャーシューが2種類(豚バラ肉と豚モモ肉)、ほうれん草、ネギ、メンマが入っています。一見、どこにでもありそうなラーメンですが、一口スープを飲み、麺をすすれば、他店では絶対に味わえないことがわかります。

 塩の尖り感がなく、まろやかで、とにかく味わい深いスープ。そして、これは誰もが感じるのですが、「なんとなく懐かしい」。でも、いろいろな塩ラーメンを食べ歩きましたが、なかなかそう思う味はないんですよね。懐かしい=やさしい味なんだと思います。塩は、醤油や味噌といった旨み成分が多い調味料とは違うので、その分、スープの味がダイレクトに伝わる。おそらくスープ作りは非常に苦労されたと思うのです。