食べても食べても増えるうどん!? 福岡で40年以上愛される『牧のうどん』を最大限に味わい尽くす方法とは?

魅力その3:いざ実食。「増えるうどん」の真相はこれだ!

 スープはため息が出るほど美しい。昆布やカツオなどの旨みがギュっと詰まっていて、一口すすったあと、口の中に残る余韻がたまりません。

 カラッと揚がったごぼう天は早い段階で食べるのもよし、スープに浸して柔らかくなった状態もまたよし。小麦の風味豊かな柔らかい麺がスープを吸い込み、さらにおいしくなっていきます。ただ、食べ続けていくと、不思議な現象にぶち当たります。

食べ進めたのだが、減っている気がしない
食べ進めたのだが、減っている気がしない

 かなり食べ進めて、体感では「ほぼ麺はないかなあ」という頃、器にはまだまだたくさんの麺が……。というより増えているようにも見えます。これが「牧のうどん」マジック! 麺がスープを吸い込むことにより、増えているように感じるのかもしれませんが、ある意味、魔法のような喜びを感じられます。そこで活躍するのが、あの急須。

 急須にたっぷり入っているお出汁を追加することができます。しかも味が薄まる心配がないので、どのタイミングで追加してもOK。お腹に余裕がある方は、たっぷりお出汁を飲むのも幸せですよ。

 お出汁とネギと天かすを足すと、あら不思議。まるで2杯目が現れたかのようで、お得感がスゴイ! これが通称、増えるうどん『牧のうどん』なのです。

魅力その4:充実しているテイクアウトも見逃せない

豊富なテイクアウトメニュー [食楽web]
豊富なテイクアウトメニュー [食楽web]

 様々なメニューを楽しめるのはもちろん、サイドメニューの「かしわご飯」(福岡名物、鶏とごぼうの炊き込みご飯)も絶対に食べてほしい逸品。テイクアウトメニューもあるので、お土産に持ち帰っても喜ばれるでしょう。ということで、この日テイクアウトしたのは「かしわ弁当」です。

420円(税込)
420円(税込)

 お店ではうどんだけでお腹いっぱいになる可能性が高いので、名物のかしわご飯はお弁当として持ち帰るのもあり。かしわのお出汁が効いた優しい味で、たっぷりお茶碗2杯分。しかも、うどんの出汁を取った後の昆布や鰹節が、佃煮やふりかけに大変身しているではありませんか。

店舗でも自宅でも、存分に「牧のうどん」を楽しむことができる
店舗でも自宅でも、存分に「牧のうどん」を楽しむことができる

 福岡のソウルフード『牧のうどん』は店舗によって営業時間や金額が違うので、事前に調べてから足を運んでみてください。このおいしさと麺がなくならない不思議な体験は、食べ終わった後、きっと誰かに話したくなりますよ。

(撮影・文◎馬場阿紀子)

●DATA

釜揚げ牧のうどん外観

釜揚げ牧のうどん

https://www.makinoudon.jp/

●著者プロフィール

馬場阿紀子
福岡を拠点にタレント・女優・声優として活動しながら、インタビュアー・ライターとして各メディアや誌面に記事を寄せている。高カロリーな食事が好き過ぎて、増え続ける体重を気にしながらダイエット料理にも手を出すあまのじゃくな胃の持ち主。