からあげの常識が覆される! 高級和菓子のような“おもたせ”専用からあげを神楽坂で食べてきた

9種類の「大人の味」のからあげを楽しめる!

「から揚げのおもたせ」は熨斗が高級感を増幅させます
「から揚げのおもたせ」は熨斗が高級感を増幅させます

『神楽坂 斉唐』で注目したいのが「から揚げのおもたせ」(9個・2000円)。熨斗がかかった高級感たっぷりのからあげセットです。ふたを開けると、升状に仕切られた箱に9種類のからあげが整然と並んでいます。まるで高級和菓子のようで、見た目も彩り鮮やか。これをお土産でもらったら、思わず背筋が伸びそうな雰囲気です。

 からあげはぴり辛・醤油・名古屋風・ゴルゴンゾーラ・エスニック・トマトコチュジャン・南蛮・バッファロー風・柚子胡椒の9種類。どれから食べればよいか迷ってしまいますが、まずはオーソドックスな醤油からいきましょう。

和菓子のように彩り鮮やかなからあげが9個。上・左から南蛮、ゴルゴンゾーラ、ピリ辛、中央・左からバッファロー風、エスニック、醤油、下・左から柚子胡椒、トマトコチュジャン、名古屋風
和菓子のように彩り鮮やかなからあげが9個。上・左から南蛮、ゴルゴンゾーラ、ピリ辛、中央・左からバッファロー風、エスニック、醤油、下・左から柚子胡椒、トマトコチュジャン、名古屋風

 ひと口食べてみると、実に美味しい! 衣も見事に薄く仕上がっており、冷めているのにパリッとした食感が健在です。「一番のこだわりは”冷めても美味しい”からあげということです」と店主の斉藤さん。その言葉どおり、冷めた時に味わいや食感が損なわれぬよう最小限の薄衣で揚げ、時間が経ってもやわらかくジューシーな仕上がりになるよう研究を重ねたといいます。肉の旨みもしっかり感じられる、まさに堂々としたからあげです。

鶏肉は宮崎県産。「180度の油で揚げていき、2度揚げはしていません」と店主の斎藤さん
鶏肉は国産。「180度の油で揚げていき、2度揚げはしていません」と店主の斉藤さん

 醤油の次は「ゴルゴンゾーラ」をいただきます。からあげ×チーズはよくありますが、クセのあるゴルゴンゾーラは珍しいですね。他の8種類がモモ肉であるのに対し、これだけはササミを使用。さっぱりとした味わいにゴルゴンゾーラの風味が実によく合います。また、「トマトコチュジャン」…軽くピリッとくるスパイシーな韓国料理的な味の中にトマトの酸味がそっと寄り添っている印象。

衣は見事なまでに薄く、これが冷めても美味しい理由の一つ
衣は見事なまでに薄く、これが冷めても美味しい理由の一つ

「柚子胡椒」は柚子の刺激が強めで、爽やかな風味が食欲を加速させる味わい。「南蛮」にはタルタルソースがかかっていますが、ややピリ辛です。斉藤さんによると「大人向けにちょっと辛めのタルタルソースにしてあります」とのこと。そして「バッファロー風」と「ピリ辛」も、大人の味わい。お酒が進むからあげですね。

こだわりの骨付きから揚げもウマい

「名物!骨付きから揚げ」は1個60g以上はありそう
「名物!骨付きから揚げ」は1個60g以上はありそう

 これ以外に「名物!骨付きから揚げ」(100g・380円)もいただきました。1個60gほどはありそうなジャンボサイズで、これまた最高に美味。パリッと薄く仕上がった衣はおこげが香ばしく、肉は肉汁まみれでプルトロな歯ざわりと舌ざわりです。手でつかんでガブリとひと噛みすれば、肉の旨みが待ってましたとばかりに舌の上に飛び出してきます。衣の香ばしさと肉の旨みの相乗効果がスゴすぎます。

 からあげセットを目の前に広げてワインか日本酒で晩酌を楽しむと、かなり贅沢な気分にひたれそうです。もちろん、ホームパーティーなどでこれを持参してもいいですよね。店主・斉藤さんのこだわりが随所に光る唯一無二のからあげ専門店、ぜひ一度行ってみてください。

●SHOP INFO

神楽坂 斉唐外観
(食楽web)

店名:神楽坂 斉唐

住:東京都新宿区神楽坂2-12-1
TEL:03-6280-8132
営:11:00~20:00
休:月曜

●著者プロフィール

松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。