シングルモルトに和食?フードペアリングの最新トレンドとは?【グレン グラント】

入門に最適な、スコッチの定番

 グレン グラントはスコットランド北部のハイランド地方「スペイサイド」に蒸留所を持つスコッチウイスキーブランド。豊かな水源に恵まれたスペイサイド地区は、その一帯だけで50もの蒸留所がひしめくスコッチの本場で、グレン グラントは、ウイスキー好きなら誰もが知るメジャーな存在だ。

 付け加えるなら、最も権威のある書籍『ウイスキーバイブル』で、2013年から5年連続でベストシングルモルト賞を受賞しており(10年以下熟成の部)、とくにイタリアではシングルモルトといえばグレン グラントを指すほど。

 歴史のあるぶん、さまざまな「ウンチク」のあるグレン グラントだが、その味わいはクリアで軽やか。スコッチの入門・定番として、ウイスキー初心者にも最適なブランドといえる。

テイスティングに用意されたグレン グラント。左から「ザ メジャー リザーブ」、「10年」、「12年」、「18年」。それぞれ琥珀色の色合いが異なるのが分かる。
テイスティングに用意されたグレン グラント。左から「ザ メジャー リザーブ」、「10年」、「12年」、「18年」。それぞれ琥珀色の色合いが異なるのが分かる。

ストレートだけでなく
水や炭酸水を加えて味わって

 デニス氏によるセミナーのメインは、テイスティングとフードペアリング。

 スコッチの最大の魅力は「香り」にある。

 テイスティングは、チューリップグラスに注いだウイスキーの色合いを目で見て、鼻で香りを楽しみ、少量を口に含んで味わうといった手順だが、ストレートでは強すぎるかもしれない。

 そんなときは好みの量で水を加えてみよう。スコッチは加水することでその華やかな香りが開くと言われている。

 デニス氏本人は「僕はグラスにちょっと水を入れるくらいが好み。ストレートでクイっと飲むのはドイツ人に多いね」とのこと。

スコッチは、ブランドや熟成期間によって「麦の香り」「はちみつやリンゴのフルーティーな香り」「バニラのような甘い香り」など、個性的な特徴が出る。
スコッチは、ブランドや熟成期間によって「麦の香り」「はちみつやリンゴのフルーティーな香り」「バニラのような甘い香り」など、個性的な特徴が出る。

もちろんエイジングによって香りや味わいも変わるので、その違いを確かめてみるのも面白い。

最もフレッシュな「ザ メジャーリザーブ」は水割りやハイボールにもオススメ。「12年」なら30mlの水と1:1のトゥワイスアップで飲むと、柑橘系の香りが開くのが分かるだろう。