イタリアンのプロ直伝! 鯛丸ごと一匹で作る絶品イタリア料理レシピ5品

【その3】「鯛のアクアパッツァ」

鯛の半身を丸ごと入れたアクアパッツァ。筆者はムール貝、あさり、オリーブ、ケッパー、プチトマトと一緒に炊き、最後にローズマリーを添えていただきました
鯛の半身を丸ごと入れたアクアパッツァ。筆者はムール貝、あさり、オリーブ、ケッパー、プチトマトと一緒に炊き、最後にローズマリーを添えていただきました

◎材料(2~3人分)

・鯛の身……半身分
・にんにく……1カケ
・オリーブオイル……適量
・塩……適量
・胡椒……適量
・ムール貝……約70g
・あさり……約70g
・オリーブ……適量
・ケッパー……適量
・プチトマト……適量
・美味しい水……700c
・白ワイン……100cc
・ローズマリー……適量

◎作り方

1.おろした鯛の半身分に軽く塩をふり、10分ほど置いておく。にんにくはみじんぎりにし、プチトマトを半分に切る

21の鯛の身の水分をペーパータオルで拭き取った後、熱したフライパンにオリーブオイルを敷き、鯛の身を中火で両面焼く

3.弱火にしてにんにくを加え、香りたったところで、ムール貝、あさり、おいしい水、白ワインを加え、中火にする。次にオリーブ、ケッパーを加え沸騰したら蓋をし、弱火で5分ほど蒸す

4.塩・胡椒を適量振り、味を調整して、最後にローズマリーを乗せて完成

 鯛は身だけでなく出汁も美味しいことで知られている通り、出汁の旨みを楽しむアクアパッツァも、鯛×イタリアンでは、欠かすことがでないメニュー。今回はムール貝、あさりなども加えてみましたが、須堯シェフによれば、海老やイカなどを加えても良いとのこと。

「スーパーで売られている冷凍のシーフードミックスと一緒に炊いても良いかもしれません。ただ、一つだけこだわっていただきたいのが『水』です。アクアパッツァは水がソースになるので、水道水ではなく、必ず美味しい水を使ってください」(須堯シェフ)

【その4】「鯛のリゾット」

筆者の技術力のなさから「いかにも焼き飯」的なビジュアルになってしまいましたが、味は十分美味しくできました
筆者の技術力のなさから「いかにも焼き飯」的なビジュアルになってしまいましたが、味は十分美味しくできました

◎材料(2人分)

・(A)鯛のアラ(骨)……適量
・(A)水……500cc
・(B)鯛の身……60g
・(B)オリーブオイル……適量
・(B)塩……適量
・(B)胡椒……適量

・無洗米……1合
・オリーブオイル……適量
・玉ねぎ……6分の1
・無塩バター……10g
・チーズ……適量
・塩……適量
・胡椒……適量
・白ワイン……適量

◎作り方

1.鯛のアラ(骨)を綺麗に洗う。同時に鍋に水を張り、強火にかけ沸騰したところで、鯛のアラ(骨)を入れ弱火にする。丁寧にアクを取り30分ほど煮込む(A)

2.フライパンにオリーブオイルを熱し、鯛の身を両面焼く。軽く塩胡椒をする(B)

3.玉ねぎをみじんぎりにする。フライパンを熱し、中火で無塩バターを敷き、みじんぎりにした玉ねぎ、無洗米と一緒に焦がさないように炒めていく

4.途中、(A)の鯛のスープ、白ワインなどを少量ずつ加えていく。10~15分ほどで米が良い固さに炊き上がったところで、チーズ、塩・胡椒を適量和える

5.皿に盛り、リゾットの上に(B)のソテーを乗せて完成

「リゾット風のものは、炊き上がった白いご飯などでもできますが、やはり炊いていない状態からフライパンで少しずつ旨みを加え炊いていくほうが美味しくできるはずです。また、今回は鯛のスープを炊き上げていくようなレシピにしましたが、旨みが足りない場合は、コンソメなどをちょっと足してみると良いと思いますよ」(須堯シェフ)

【その5】「鯛のペペロンチーノ」

鯛のスープ、鯛の崩れた身などを使ったペペロンチーノ。ビジュアルはだいぶ「給食係の配膳的」な印象になりましたが、味は抜群でした
鯛のスープ、鯛の崩れた身などを使ったペペロンチーノ。ビジュアルはだいぶ「給食係の配膳的」な印象になりましたが、味は抜群でした

◎材料(2人分)

・鯛の崩れた身……適量
・輪切り唐辛子……小さじ1
・にんにく……1カケ
・オリーブオイル(鯛炒め用)……適量
・オリーブオイル(ソース用)……大さじ2
・白ワイン……大さじ3
・パスタ……160g
・塩……適量
・胡椒……適量
・イタリアンパセリ……適量
・パルミジャーノ・レジャーノ……適量

◎作り方

1.フライパンでオリーブオイルを熱し、鯛の崩れた身を適宜焼き、取り出しておく

2.イタリアンパセリをみじん切りにする。パルミジャーノ・レジャーノをすり下ろす。にんにくをみじん切りにする

3.フライパンを熱し、大さじ2のオリーブオイルを入れ、ニンニクを軽く炒める。さらに輪切り唐辛子を加え、香りが立ってきたところでいったん火を止める

4.大きめの鍋にお湯を沸かし、パスタを茹でる。パッケージに記載されている1分強早めの時間まで茹でる

5.パスタの水気をしっかり切った後、(3)のパスタソースのフライパンを再び中火で加熱。パスタとソース、塩・胡椒適量を和え、皿に盛り付ける

6.(1)の鯛の身、(2)のイタリアンパセリ、パルミジャーノ・レジャーノを乗せて完成

「鯛のくずれた身を使ってのパスタは、ペペロンチーノだけでなく、クリームソースにも合うと思います。トマトソースだと、せっかくの鯛の味が消えてしまうので、これはもったいないかもしれませんが、普段作られているパスタメニューに、鯛の崩れた身を活用していただければ、普段のパスタよりもさらに美味しい一品に仕上がると思いますよ」(須堯シェフ)

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 鯛一匹から5品のイタリアンを作ることができました。同時に、イタリア料理はシンプルな調理が多いと思われる人もいるかもしれませんが、その世界は実に奥が深く、相当な技術がないとお店のレベルにはたどり着けないことも、思い知った筆者。企画にご協力くださった須堯シェフに大感謝。是非一度本物の味を食べに『トラットリアた喜ち』に行ってみてください!

(撮影・文◎松田義人)

●SHOP INFO

トラットリアた喜ち外観

店名:トラットリアた喜ち

住:東京都葛飾区高砂5-46-3 スカイコート高砂第3 1F
TEL:03-6658-5765
営:11:30~15:00(L.O.14:00)、17:30~23:00(L.O.22:00)
休:水曜