イタリアンのプロ直伝! 鯛丸ごと一匹で作る絶品イタリア料理レシピ5品

イタリアンのプロ直伝! 鯛丸ごと一匹で作る絶品イタリア料理レシピ5品
食楽web

 東京・京成高砂にあるイタリア料理店『トラットリアた喜ち』。リーズナブルな価格帯である一方、筆者の舌感覚では本国イタリアの料理店を凌駕するメニューもあり、かなりオススメのお店です。

 こちらのお店では、特に新鮮な魚を使ったイタリア料理が人気で、常連客の一人である筆者もその日ごとに入荷された魚のメニューをいただくことが多いです。いずれもオーナーシェフ・須堯泰彦(すぎょうやすひこ)さんによる卓越した調理によって、魚の味を引き出したものばかりで、ワインがグングン進みます。
魚は、イタリア料理・和食双方で多く使われる食材ですが、特に「鯛」は日本国内での流通量が多く、年間通して入手しやすく、調理の幅も広い魚種です。

鯛。魚屋さんはもちろん、スーパーなどでも年間を通して比較的入手しやすく、丸ごと一匹で千円台からと手を出しやすい魚種です
鯛。魚屋さんはもちろん、スーパーなどでも年間を通して比較的入手しやすく、丸ごと一匹で千円台からと手を出しやすい魚種です

 今回は恐れ多くもこの鯛を丸ごと一匹使い、どれだけのイタリア料理に転じられるかを『トラットリアた喜ち』の須堯シェフに教えを請い、家庭でも簡単にできるレシピを教えていただき実践してみることにしました。

イタリア料理も和食も「旨い!」と思える料理には素材の良さが重要!

京成高砂『トラットリアた喜ち』の須堯泰彦シェフ。複数のイタリア料理店で技術を身につけ2008年に独立。同店のスタッフに口頭で伝えた秘伝のレシピは、スタッフが大事にしているノートにしっかり記載されていました
京成高砂『トラットリアた喜ち』の須堯泰彦シェフ。複数のイタリア料理店で技術を身につけ2008年に独立。同店のスタッフに口頭で伝えた秘伝のレシピは、スタッフが大事にしているノートにしっかり記載されていました

 須堯シェフは調理をする際、特に魚料理に関しては、素材を見てその都度微妙な味変えをして顧客に出すため、厳密には「レシピ」というものを保管していないのだそうです。

「最初に私が、各メニューに対して味決めをした配合などを、口頭でスタッフに伝えてそれをメモしてもらうようにはしてはいるのですが、厳密には『当店のレシピ』というものがありません。私自身の経験からベースの味を基本に、素材、特に魚などは素材を見てその都度味を変えながらお出ししているので、やはり厳密なレシピとして他の人に伝えることはなかなか難しいです」(須堯シェフ)

 とはいえ、そこは優しい須堯シェフ。「鯛丸ごと一匹からできるイタリア料理」のレシピを、家庭用にザックリ教えてくださいました。

「イタリア料理・和食などに限らず、『これは旨い!』と思えるものって、やはり素材が良いんです。この点、特に魚は顕著だと思います。仮に鯛を丸ごと一匹使って、いくつかの料理をするのであれば、できるだけ鮮度の良い鯛を使ってください。料理が不慣れな方でも素材さえ良ければ、美味しくできると思いますよ」(須堯シェフ)

 というわけで、須堯シェフに教わった「鯛一匹から作ることができるイタリア料理・5品」を、筆者も実際に調理してみることにしました。