青森の大人気ラーメン店『中華そば ひらこ屋』が東京進出! ウワサの「濃口煮干そば」は絶品!

煮干しの風味が口に広がる独特の“濃口感”のあるラーメン

「濃口煮干そば」950円
「濃口煮干そば」950円

 さっそく運ばれてきたラーメンを見て、なるほど、「濃口煮干そば」とはこういうものなのかと、ちょっとびっくり。というのも見た目の色が、見るからに濃厚でポタージュ系のスープはやや黒みがかっていて、煮干しのいい香りが漂ってきます。

 初めて見るスープですが、煮干しの香りがどこか懐かしく、食欲をそそります。青森の煮干しラーメンでは炭火で焼いた“焼き煮干し”を使用しますが、『中華そば ひらこ屋』では、石焼きにして遠赤外線で旨みをUPさせた煮干しを使用。3回に分けて仕込むことで深みが出て、重層性のある出汁に。ラーメン1杯あたり約80g以上の煮干しを使用しているそうです。

 まずはひと口、スープをいただきます。とろっとした見た目で“濃い”味を想像していましたが、あっさりと飲みやすいのに、またびっくり。優しい味わいで和食のような奥深さを感じます。脂(油)が少ない分、旨みと香りを補っているそうで、複雑で奥行きのあるスープになっています。

 続いて麺。スープに合わせて作られた麺は、結構太め。煮干しの風味を消さないために、極力かん水を抑え、2種類の小麦粉を使用しています。独特の歯ごたえともっちり感は、なかなかほかにない食感です。素人ながらも、麺だけ食べても小麦の風味と甘みが感じられて美味しいです。

 こだわり抜いた煮干しスープに太めの麺が絡んで、ひと啜りごとに煮干しの旨みに包まれます。煮干しを使ったラーメンは都内にもいろいろありますが、青森煮干しラーメンはちょっと別物。脂が少ない分、あっさりしていて、和食のような懐かしさがあり、もっちり麺は食べ応えもあって、全体のバランスが絶妙。これまでで食べたことがない味です。

 トッピングは、一見とてもシンプルですが、かなり個性的。チャーシューは、国産銘柄豚の内モモ、外モモ、しんたま、すねといった部位を使用しているのですが、部位ごとに調理法を変えているのだそう。この手間が生み出す柔らかくて旨みの詰まったチャーシューは、部位ごとに食感も違うので食べる楽しみが増えます。

 メンマもゆっくりと時間をかけて戻したものを、煮干し出汁と醤油ベースのタレで煮込み、燻製して香りづけしています。このトッピングもすべて煮干しスープに合うように考えられたもの。なので、本当に全体のバランスがいいんです。

すっきりとした味わいの「あっさり煮干そば」も絶品!

「あっさり煮干そば」850円
「あっさり煮干そば」850円

 この「濃口煮干ラーメン」とまったく違う味わいなのが、「あっさり煮干そば」。青森の店舗では人気を二分しているメニューです。こちらはいわゆる醤油ラーメンのような見た目で、この違いにまず驚かされます。煮干しを水出ししたスープでスッキリ仕上げています。見た目の印象以上に煮干しの風味や旨みがしっかり感じられて、煮干しラーメンの奥深さを感じさせてくれます。

 すっきり、あっさりしている「あっさり煮干そば」ですが、“追い煮干し”をしているので風味豊か。見た目はもちろんですが、両方食べ比べるとその違いに本当にびっくり。後を引くスープは意外とクセになります。

 店主の三上玲氏曰く、「“濃口”と“あっさり”は作り方が異なりますが、どちらも煮干しの旨みを最大限に生かすように仕込んでいます。青森では昔から食べ慣れている煮干し、焼き煮干しの味わいを感じられるラーメンで、どちらもおすすめ。都内ではまだまだ知られていない青森の味をぜひ味わって欲しいです。都内近郊に住む青森出身の方にも食べていただきたいです」と話します。

店内(食楽web)
店内(食楽web)

 鳥取県境港限定の「平子鰯」をはじめ、厳選した煮干しの頭やはらわたを処理し、丹精込めて仕込んだスープと、そのスープに合わせた太麺の組み合わせはぜひ食べておきたい味。青森ラーメン=煮干しラーメンと知っていた人も、初めましての人も、青森で愛される煮干しラーメンが食べられるのは今だけ。煮干し好きには絶対オススメの“超煮干し”なラーメン。この機会を逃さないよう、ぜひ味わってみてください!

●SHOP INFO

中華そば ひらこ屋外観

店名:中華そば ひらこ屋

住:東京駅八重洲南口 地下1F(東京駅一番街 地下1F)
営:11:00~23:00(L.O.22:30)※変更になる場合あり
期間:2022年10月5日(水)~2023年1月16日(月)
https://www.tokyoeki-1bangai.co.jp/street/ramen/