最強カレーショップを探せ! CoCo壱・C&C・日乃屋…5社のカレーを食べ比べて違いを調査した

普遍的な味で王道のウマさ!『CoCo壱番屋』

『COCO壱番屋』の「ポークカレーチキン煮込(ほうれん草トッピング)」(税込1099円)
『CoCo壱番屋』の「ポークカレーチキン煮込(ほうれん草トッピング)」(1099円)

 まずは、巨大カレーチェーンの『CoCo壱番屋』のカレーから実食。直営・フランチャイズを合わせて国内1200店舗以上、さらに海外にもチェーン展開しているご存じココイチ。ベースのカレールーは、日本スタイルの普遍的な味わいが特徴ですが、一方、奥深さも併せ持っており、さまざまな具材との相性の良さも特筆すべき点。カレーと具材、双方の味を引き出し合う完成されたカレーと言えるでしょう。

 今回は、「ポークカレーのチキン煮込み」に「ほうれん草」をトッピングしてみました。

ココイチのカレーはトッピング選びも楽しみの一つ!
ココイチのカレーはトッピング選びも楽しみの一つ!

 軽く煮込まれたチキンの旨みがイイですね。そしてほうれんそうの苦味が味を引き締めるとともに、よりカレーの美味しさを強く後押ししているような印象を抱きました。

 ご存じのとおり、ココイチには、この他にも無数のトッピングが用意されているので、さまざまな具材を試してみるのもまた一興。完成されたカレーと最も合うトッピングはどれかを探す楽しみもココイチならではと言って良いかもしれません。ただし、難を挙げるとすればその価格の高さ。千円超えとなると、毎日気軽に、とはなかなかいかなくなりそうです。

新宿生まれの京王線沿線族のソウルフード『カレーショップC&C』

『カレーショップC&C』の「鶏の竜田揚げカレー(鶏の竜田揚げ1個トッピング)」730円(税込)。やはり「顔」のような状態に
『カレーショップC&C』の「鶏の竜田揚げカレー(鶏の竜田揚げ1個トッピング)」730円。やはり「顔」のような状態に

 続いては『カレーショップC&C』。京王線沿線でよく見かけるカレーチェーンですが、それもそのはず、京王グループの飲食専門会社・レストラン京王が運営しています。

 ブランドの誕生は55年前の1968年。新宿西口に店舗を構えて以来、一時は珍しかった24時間営業だったこともあり、C&Cの味は、新宿・京王線沿線を利用する多くの人たちに愛されてきました。筆者もこの界隈を根城にしているので、ここのカレーは自分にとってのソウルフード。お店を見つけるとつい入りたくなるブランドです。

 さて、そんなC&Cですが、カレー自体は茶色と黄色の間のような色合い。また、その味わいはいわゆるカレーショップのカレーという感じ。没個性のように感じるほど普通である一方、噛み締めるたびに玉ねぎの甘さが響き渡り、同時に強い旨みも感じます。

茶色と黄色の中間色のカレーは、普遍的な味わいでありつつスパイス感も確かに感じます
茶色と黄色の中間色のカレーは、普遍的な味わいでありつつスパイス感も確かに感じます

 今回は、「鶏の竜田揚げカレー」をオーダー。さらに「鶏の竜田揚げ」1個を追加トッピングしていただきましたが、それでいて税込730円。十分な食べ応えで、このコスパの良さ。これも他のカレーチェーンには実現できない優位性と言って良いでしょう。

 また、C&Cは後味の軽さも特徴。もたれたり、重くなったりしません。この点もまた、昼夜を問わず多くの人たちに愛され続ける理由のように思います。

食べすすめるごとに変化する独特のウマさ。『日乃屋カレー』

『日乃屋カレー』の「海老フライカレー(七分盛り)」790円(税込)
『日乃屋カレー』の「海老フライカレー(七分盛り)」790円

 続いては、『日乃屋カレー』をいただきます。日本人が慣れ親しんだ味をさらに飛躍させたことで知られるブランドで、「神田カレーグランプリ」では優勝&殿堂入りも果たしたカレーです。ココイチやC&Cに比べれば新しいブランドですが、その美味しさからすでに多くのファンを獲得しており、フランチャイズ加盟店も全国50店舗ほどあります。

 味の特徴は、キャッチコピー「始まり甘く 後より辛い 余韻残りし カレールウ」にある通り、最初の口当たりこそ甘めですが、中盤~後半にかけて複雑なスパイスの味わいが現れ、後半でしっかり余韻を印象付けるような独特の味わいです。今回は、この『日乃屋カレー』の「海老フライカレー(七分盛り)」をオーダーしました。

カリっと揚げられた海老フライとの相性も抜群!
カリっと揚げられた海老フライとの相性も抜群!

 また、大半のお店でご飯やや少なめの「七分盛り」があるのが、少食派には嬉しいところ。ご飯が見えなくなるほどカレーソースがかけられていますが、前述の通り口当たりは甘く軽めなので、スルスルいけます。ただし、後から来る辛さと複雑な味はかなりのインパクト。これが忘れられない味わいになります。

 今回いただいた海老フライ2本と強いインパクトのカレーと合わせていただくことで、「七分盛り」でも十分な食べ応えを感じられました。後を引く旨さで、日本式カレーを謳いながらも、かなり中毒性があるのが『日乃屋カレー』の特徴だと思いました。