月1万5千杯を売り上げる350円のラーメンを食べに山形の『ひまわり』に行ってきた!

ラーメン専門店に負けない味わいが350円でいただけるという不思議…

サーブされた「ひまわりラーメン」350円(税別)
サーブされた「ひまわりラーメン」350円(税別)

『ヤマザワ』松見町店に併設された『ひまわり』でさっそくその「ひまわりラーメン」を注文しました。さりげなく、調理の様子も横目で覗きましたが、いわゆる立ち食いそばなどにあるような「数秒で茹で上がる麺」を使っているわけではなく、きちんと数分かけて麺を茹でています。

「ひまわりラーメン」が作られる様子
「ひまわりラーメン」が作られる様子

 麺が上げられ、スープが注がれた丼に入れた後、さまざまな具材が丁寧に乗せられてサーブされました。ここまでの調理の流れは、一般的なラーメン店とさして変わらず、結構な手間がかかっていることがわかりました。

麺は「山形県で最も多く食べられているスーパー麺」と評される「サンコー食品」によるもの
麺は「山形県で最も多く食べられているスーパー麺」と評される「サンコー食品」によるもの

 着丼後、さっそくいただきました。スープは野菜の出汁をふんだんに入れているのでしょうか、全体的に優しく丸い口当たりで、これがまた美味。具材個々もラーメン専門店と比較しても負けずとも劣らない味わいです。

 さらに、絶品なのが麺。小麦の風味香る、コシのある麺で、これらのスープ・具材と見事に合っています。どうしてこの味が、わずか350円(税別)で提供できるのかが不思議でならないほど美味しいラーメンでした。同時に、だからこそ月1万5千杯というとんでもない売り上げを実現しているのだろうとも思いました。

値上げしても350円。しかし担当者は「申し訳ない」

 しかし、やっぱり気になるのが、これだけのコストパフォーマンスにしてこの味を提供できている点。何か特別なカラクリがあるのではないかと、『ヤマザワ・ひまわり』に問い合わせ、担当者に話を聞いてみました。

「『ひまわりラーメン』に使っている具材、例えば、出汁に使う野菜などは、『ヤマザワ青果部門』で仕入れた商品を使用しており、仕入れ価格を抑えています。また、麺も『ヤマザワ』のグループ会社『サンコー食品』のものを採用しており、このため美味しさはもちろん、コストパフォーマンスの良さを実現できています。

 ただ、もともと『ひまわりラーメン』は320円(税込)でご提供していたのですが、先般の物価高騰によって、やむを得ず350円(税込)に値上げさせていただきました。この点、生活者の方には申し訳なく思っています」(『ヤマザワ・ひまわり』担当者)

 値上げしても350円なのに「申し訳ない」って……。この味にしてこの価格なら、現状でも大満足できると思いますよ。

 また、肝心の秘密について、この安さにカラクリなどはなく、あくまでもスーパーマーケットチェーンの強みを活かし、他には真似できない美味しさと価格を実現できていることのようでした。

夏場には特に人気の「冷やしラーメン」400円(税別)
夏場には特に人気の「冷やしラーメン」400円(税別)

 最後に、この「ひまわりラーメン」以外で人気があるメニューに関しても聞いてみました。

「夏場は『冷やしラーメン』(税別400円)が人気です。こちらも『ひまわりラーメン』同様、弊社ならではの具材確保によって実現した美味しい味わいです。さらに山形のソウルフードと言われれている『どんどん焼き』(税別180円)も人気があります。

 これら以外にも『ひまわり』にはさまざまなメニューを用意しています。いずれも美味しくて安く、多くの方に楽しんでいただけるよう考案したものばかりです。是非一度ご来店いただき、ご賞味いただければ幸いです」(『ヤマザワ・ひまわり』担当者)

山形のソウルフードの一つ「どんどん焼き」180円(税別)
山形のソウルフードの一つ「どんどん焼き」180円(税別)

 山形・宮城に行かなければ味わうことができないことが、筆者のような県外の人間にとってはもどかしいですが、それくらい美味しく、そして安すぎる一杯でした。山形・宮城の地元の方はもちろん、同エリアに行かれる方は是非一度食べてみてください。「この美味しさにして、この価格」の『ひまわり』の味に、驚愕するはずですよ!

(撮影・文◎松田義人)

●SHOP INFO

ひまわり ヤマザワ松見町店外観

店名:ひまわり ヤマザワ松見町店

住:山形市松見町21-10 ヤマザワ松見町店
TEL:023-631-1661
営:10:00~
休:不定休(『ヤマザワ』松見町店に準ずる)