ディープな街・三軒茶屋の三角地帯の「はしご酒」で巡りたい名店3選

裏路地の名店『.KUNIKAGE』

「水たこの炙りぽん酢」780円。北海道産を香ばしく。歯応えも抜群。日本酒は季節の地酒を随時仕入れ。常時10数種が揃います。一杯700円~
「水たこの炙りぽん酢」780円。北海道産を香ばしく。歯応えも抜群。日本酒は季節の地酒を随時仕入れ。常時10数種が揃います。一杯700円~

 しっかり食べたいなら、裏路地の『.KUNIKAGE』へ。呑み屋が多い三角地帯にあって、この店は貴重な存在です。主人の坪川克彦さんは複数の和食店で修業した生粋の料理人。堂々と正統派の日本料理を振る舞ってくれます。

「かきのうに焼き」1200円。濃厚な雲丹のソースに、ブリブリの牡蠣を合わせた。創意が光る一品
「かきのうに焼き」1200円。濃厚な雲丹のソースに、ブリブリの牡蠣を合わせた。創意が光る一品

 食材調達も本式。鮮魚は毎朝、懇意にする豊洲の専門店から仕入れているそうです。九条葱など、契約農家から直に届く野菜もあり、旬を重んじる姿勢まで貫いています。それでいてリーズナブルなんです!

名物「九条ねぎの豚バラ巻き」880円を盛り付けます。葱は丹波産の無農薬。冬になると甘みが増し、ジュワッとエキスが溢れ出すんです
名物「九条ねぎの豚バラ巻き」880円を盛り付けます。葱は丹波産の無農薬。冬になると甘みが増し、ジュワッとエキスが溢れ出すんです

「都心より一歩下がった街に魅力を感じて」店を開いたというご主人もどこか飄々としており、伝統だけに固執することなく、創意を忍ばせたメニューも独自開発。これがまた旨いんです。あまり教えたくない三角地帯の良心的な存在です。

(撮影◎荒井真丞 取材・文◎田代いたる)

●SHOP INFO

.KUNIKAGE

店名:.KUNIKAGE

住:東京都世田谷区三軒茶屋2-14-16
TEL:03-6413-8026
営:18:00~翌2:00、日17:00~24:00
休:月

※当記事は『食楽』2019年冬号の記事を再構成したものです