香港のB級グルメ「焼味飯」専門店が早稲田に登場！ ローストしたての叉焼飯など“肉メシ”が最高に旨い

焼いただけではない本場のロースト肉は絶品！

　お店は、東西線早稲田駅を出てすぐの場所にありました。店先に貼られているアメコミ風のメニューを見ると、豚、鶏、鴨各種のロースト肉をチョイスしてご飯か麺に載せられるほか、ハーフ＆ハーフもOKという本場の食堂スタイル。しかもほとんどのメニューが一皿1,000円前後とリーズナブル。代表的なメニューを食べてきたのでご紹介します。

　まずは「ローストポーク＆チャーシュー ライス」（1,080円）から。お肉はローストポーク（燒肉）とチャーシュー（叉焼）のハーフ＆ハーフ。「どっちも焼いた豚肉じゃないの？」と思うかもしれませんが、全然違います。

　ローストポークは、豚の脂身、肉の部分が美しい層になっていて、皮目部分に油をかけて揚げているクリスピーな食感で、サクサクして香ばしいんですよ。

　また、叉焼（チャーシュー）は、日本のラーメンに入っているいわゆる“煮豚”ではなく、特製のタレに漬け込んだ後に焼き釜で焼いた、正真正銘の“焼豚”です。お肉がほろほろと解ける柔らかさで、タレが染み込んでいて、ご飯と食べると箸が止まりません。

　続いて「ローストダック＆油鶏肉ライス」980円。アジアの鴨料理の代表といえば“北京ダック”ですが、香港焼味飯は、皮だけを食べる北京風とは違って、肉にも旨みを残し、一緒に食べます。優しい甘さのパリパリした皮の美味しさもさることながら、肉が柔らかくて旨みがたっぷり。「ダックは肉も旨い」と北京ダック至上主義の人に教えたいくらい。

　思わず、「鴨って、焼いただけでなぜこんなに美味しいんでしょうね」とお店の方に漏らすと「いえいえ、焼いただけではないんですよ。鴨を下処理した後、丸ごと茹でて、その後、また干します。さらに、鴨のお腹の中に特製の調味料や香味野菜などを入れ、さらに一晩干して、特製のタレをかけながらオーブンで焼くんです」と中国語で教えてくれました。

　なるほど“ロースト肉＝焼いただけの肉”だなんて、大間違い。

「油鶏肉」の方も、丸鶏を乾燥させてから熱した油をかけて皮目にハリを出し、そのあと煮汁をかけて焼き上げるそうです。じつは、どの肉もワイルドそうに見えて、繊細な仕込みがあってこそ、美味しいのですね。

　最後は、「ローストダック＆チャーシュー」です。今度はダックが“骨付き”。骨がついているのと、ついていないのとでは、食感も味わいも違うんですよ。筆者の好みを言わせていただくと、骨の周りの肉というのは旨みが濃い気がして、断然、骨付きがオススメ！ しかし、こうした肉の種類、部位、などによって食味の違いを感じられるのも本場香港「焼味飯」ならでは。

　ちなみに、こちらでは米線（ベーセン）という中国・桂林名物の米の麺を使った汁そばもあります。このスープがまた秀逸なんです。豚の骨や、ロースト用の豚肉で余った端っこや香味野菜を4時間かけてじっくり炊いて作ったスープ。こちらも叉焼やローストポーク、油鶏肉などのお肉が選べて980円～楽しめます。

　その他にも手作りの香港スイーツのエッグタルトを始め、香港パン（200円～）なども多数あります。とくに留学生も多い界隈なので、本場の味のスイーツが食べられると行列ができていることも。

　こんなに気軽にたべられる焼味や米線のお店は他にはなかなかないので、わざわざ早稲田に行く価値あり！　みなさんもぜひ！

●SHOP INFO

店名：香港華記焼味＆米線（ワーキーベイセン）早稲田店

住：東京都新宿区馬場下町62 1F
TEL：03-6233-7673
営：11:30～22:30（22:00 L.O.）
休：なし