絶品「とうふめし」を発見! 粋な立ち食いそば屋『白河そば』で食べてきた

『白河そば』絶品メニューをご紹介

「かき揚げ天」(ひもかわうどん)

「かき揚げ天」(ひもかわうどん)570円
「かき揚げ天」(ひもかわうどん)570円

 改めて『白河そば』とはどんな店かというと、正真正銘の立ち食いそば屋です。最近では「立ち食い」と見せかけて椅子の用意もある店が増えましたが、『白河そば』はあくまで椅子ナシを徹底しております。

 また、看板に“元祖・塩だし”を掲げているように、創業以来、お醤油は使わず、かつおや昆布、椎茸でとったお出汁に赤穂のお塩を入れた温かい「塩だし」。冷たいおそばの方にはちょっと甘めの「割り下」を使っています。

 そして麺は「そば、うどん」があり、とくにうどんは、北関東名物の「ひもかわうどん」を出しているのです。そこで初日は、そのひもかわうどんをいただくべく「かき揚げ天」(うどん)570円にしてみました。

「かけ揚げ天」570円。こちらの「ひもかわうどん」は平べったいうどん。刻み昆布は早朝限定サービス品
「かけ揚げ天」570円。こちらの「ひもかわうどん」は平べったいうどん。刻み昆布は早朝限定サービス品
カウンターには「刻み昆布」(早朝限定)や「紅生姜」、「刻みたくあん」「小粒の梅干し」などがあり、こちらはセルフで入れ放題
カウンターには「刻み昆布」(早朝限定)や「紅生姜」、「刻みたくあん」「小粒の梅干し」などがあり、こちらはセルフで入れ放題

 立ち食い蕎麦屋の「かき揚げ」は各店、具材はいろいろですが、こちらはガッツリ玉ねぎを味わうかき揚げ。大きく切った玉ねぎがごろごろはいっています。そして「かきあげ天」の温かいうどんのつゆは、「塩だし」というだけあって透き通っています。

 最初はかき揚げのサクサク部分を箸で捕まえていただくと、とろりとした玉ねぎの甘みが広がります。そして、すぐさま油が溶け出していない状態のつゆをズズッとひと口。薄味かと思いきや、ダシが効いているので、しっかりした味。うどんは“やわやわ”で、優しい味のおつゆとの相性抜群です。

 今度は、かき揚げをおつゆにしっかりと沈没させていただくと、つゆの味にまろやかさが加わります。かき揚げ天がバラバラそばになるにつれ、つゆの濃厚さが増しますが、普段食べている立ち食い天ぷらそばの醤油甘辛味とは全く違い、天ぷら油が溶け出しても塩だしうどんは、くどくはならず、いつまでもあっさりした味わいなのです。

「とうふめし」

「とうふめし」Sサイズ210円のご飯は、おにぎり1個分。Mは260円
「とうふめし」Sサイズ210円のご飯は、おにぎり1個分。Mは260円

 うどんだけでは足りず、サイドメニューを注文することにしました。こちらでは「小さいごはん」として「刻みご飯」(油揚げの入ったごはん)や玉子ごはんなどのメニューがあるのですが、お客さんの多くが注文しているのは「とうふめし」です。ご主人によると日本橋のおでん屋さんにもあるメニューで、そちらではおでん汁で煮た豆腐をご飯に載せているようです。

『白河そば』の「とうふめし」は、ご覧のように白いお豆腐が日焼けをしたかのように小麦色! すこし水分を抜いた感じで、きゅっと引き締まってします。

豆腐の中までたれの味がしみ込んでいます
豆腐の中までたれの味がしみ込んでいます

 お豆腐をいただくと、すき焼きのような甘辛い醤油味で、そこはかとなく牛肉の味がするんですよ! ねぎ、ごま、海苔とともにピリッと山椒も効いていて、こんな美味しい豆腐を食べたことありません! ごはんの方にもそのタレがまぶされており、目を閉じれば、すき焼きごはんを食べているような味なんです。

 好きなだけ入れられるセルフサービスの紅ショウガや刻みたくあん、梅干しを入れて食べたら、Sサイズにしたことを後悔するくらいご飯が止まりません。

 ご主人に聞くと、「牛めしのタレでお豆腐を煮込み、味を染みこませるため、冷蔵庫で丸2日寝かせている」とのこと。しかもお豆腐は近所の美味しいお豆腐屋さんから入れている昔ながらの手作り豆腐だそうです。これはすごい食べ物を発見してしまいました!

  メニューを見ると、この「とうふめし」には、“ちょいがけカレー”というのもあって、カレーをかけることもできるようです。まだまだ、たくさん食べてみたいものがあります。しかし今日はお腹いっぱい。

 そこで「また、明日も来ます!」といってご主人に声をかけ退店。店を後にしながら、胸にいだいた『白河そば』メニュー制覇。そこで、翌日から通うことにしたのです。(つづく)

(取材・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

白河そば 店内

店名:白河そば

住:東京都新宿区原町2-8
TEL:03-3358-7675
営:7:00~14:30(土~14:00 ※早じまいあり)
休:日祝