おサルさんの大群がやってきた!

着いた時、サルは一匹もいませんでした。山に住んでいる野生のニホンザルに施設のスタッフが餌を与えていて、サルは餌をもらうために公苑に下りてくるので、常にそこにいるとは限らないのです。

絶対におサルさんが見たい! という人は出かける前に公式HPの「サルたち出勤予報」を確認するのがオススメ。出会える確率が上がります。また公苑内を映すライブカメラもあるのでご確認を。

この日は、餌の時間に合わせて向かったので、ちょうど次から次へとサルがやってきました。「お猿さんが来た! ここにも、あそこにも!」と興奮していたら、どこからともなく続々とさらに多くのおサルさんが出てきてあっという間にニホンザル天国に。

春から初夏はニホンザルの子育ての季節。子ザルたちはみんなで集まって遊んでいて保育園のよう。可愛い姿をたっぷり堪能できます。

今回、訪れた日がかなり暖かかったこともあり、残念ながらおサルさんが温泉に浸かる様子は見られませんでしたが、これほどニホンザルと近い場所で触れ合えて、その生態を見られただけでも、わざわざ来た甲斐があったと思えました。
湯田中駅の純喫茶で味わうクリームソーダは格別の味

おサルさんと遊んだ後は、バスで湯田中駅へ。駅の周辺には地元の人用の公衆温泉やレトロな商店のほか、おしゃれなカフェやクラフトビールの店もあります。その中で、ぜひ立ち寄ってほしいのが、懐かしい雰囲気の純喫茶『ティーサロン都』です。

夕暮れの光が差し込む店内はクラシックなインテリアで、とても落ち着く雰囲気。柔らかな物腰の優しいマダムが出迎えてくれます。

ドリンクメニューは豊富ですが、山歩きの後でのどが渇いている人も多いと思います。そんなときにオススメしたいのは、レトロ喫茶の王道、クリームソーダ。グラス越しにキラキラ反射する光を愛でながらゆっくりいただけば、旅の疲れもじんわり癒されていきます。もちろん、オーダーごとにサイフォンで淹れてくれるコーヒーも最高です。

ちなみに純喫茶ではありますが、食事メニューの美味しさにも定評があります。朝9時から18時までの通し営業なので、周りの飲食店が営業していない午後遅い時間帯に到着した場合の食事処としても便利です。
渋温泉で温泉巡りもまた楽し

もちろん、最後は湯田中駅そばの渋温泉へ。地元の人が毎日利用する外湯(共同浴場)が九つあり、渋温泉の旅館に宿泊すると専用の鍵を借りて九つの外湯に入れる「九湯めぐり(厄除巡浴外湯めぐり)」が楽しめます。
それぞれ源泉や効能が異なる外湯を、祈願手ぬぐいにスタンプを押しながらめぐります。風情溢れる温泉をぜひ味わって帰りましょう。
●著者プロフィール
工藤真衣子
Photographer:人物を中心に様々な媒体で撮影。グラビア、インタビュー、プロフィール、ドラマ映画スチールなど。ライター:食レポ、レシピ記事は現地系異国メシ、珍しい食材、味のある店など個人的に好きな店や料理を紹介。新宿御苑前で写真館「スタジオ アトリーチェ」経営。