
●天空の廃墟と呼ばれる横須賀市田浦町の旧市営住宅「田浦月見台住宅」が7月再生! この新たな場所でグルテンフリーの「米粉のお菓子」を販売する『此処菓子店』がオープン。その魅力とは?
『此処菓子店』との出会いは、今年4月に行われた田浦月見台マーケットでのこと。SNS などで知り、実家の近くだったこともあり足を運びました。
「田浦月見台住宅」からの眺め

ここ田浦月見台住宅は、横須賀線で鎌倉から3つ目のJR田浦駅から徒歩約10分、横須賀ならではの谷戸地域の傾斜地を登った、海が見える眺めの良い場所にあります。横須賀市が地元の不動産会社に委託して、1960年につくられ、2020年に全ての住人が退去した月見台住宅を昨年、職住兼用の“なりわい住宅”として貸し出しました。
約50世帯の個性的な店主が入居!

50世帯にも及ぶ個性的な店主の入居が決まり、今まさにお店作りの真っ最中。古いものに価値を感じて、それを生かしながらDIYをして再生させる。その店主の一人が、『此処菓子店』の渡辺さんです。
渡辺さんはこれまで横浜の菓子製造許可付きキッチンで作り、オンラインショップや、東京や横浜のマーケットなどで販売してきた実績があります。グルテンフリーの「米粉のクッキー」が評判を呼び、月見台に実店舗をオープンされることになりました。


『此処菓子店』のクッキーは米粉ならではのホロホロとほどける軽い食感です。それを楽しんでいると、アーモンドプードルの香りが口一杯に広がり、優しい甘さと相まってたまらない美味しさ。原材料の米粉は渡辺さんのふるさとのご親戚が作られている、岩手県産のひとめぼれを使用しているそうです。
「米粉のお菓子」、その美味しさの秘密とは?

店主の渡辺さんは薬膳にも詳しく、その季節に食べると良いとされる食養食材を使ってお菓子を作っています。季節の変わり目には、気持ちをリフレッシュさせる温州みかんや国産レモンを使ったり、春の土用には縁起食を取り入れたりしていました。現在は店舗準備のため、オンラインストアも新規オープンの準備中。夏の土用のお菓子缶がお取り寄せできるそうなので楽しみです。
![ギフト包装の例 [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/07/20250710-kokokashiten07.jpeg)
グルテンフリーのお菓子を探していて出会った『此処菓子店』の米粉のお菓子。それは原材料一つひとつにこだわり、食べる人のことを思いやる、優しい気持ちが込められたお菓子でした。これからも、この唯一無二の場所から美味しくて体に優しいお菓子を届けて欲しいです。

(撮影・文◎mari)
●SHOP INFO
此処菓子店
住:横須賀市田浦町1の54
https://www.instagram.com/cocokashiten/