下北沢でラーメンならココ! 行列してでも食べたい老舗ラーメン店『一龍』の「敦賀ラーメン」の魅力とは?

初めて食べてもなぜか懐かしい味

ラーメンをかたどったロゴが目印。お店はカウンター13席のみ
ラーメンをかたどったロゴが目印。お店はカウンター13席のみ

 下北沢駅北口を出て、路地を抜けて徒歩3分ほどの場所に『一龍』はあります。近くにチーズナンで人気のカレー屋『ナンステーション』もあるので、休日には両店の行列が交錯しています。間違わないよう目的の列に並びましょう。

『一龍』のメニューは、「中華麺」(750円)、「メンマ麺」(750円)、「にんにく麺」(850円)、「もやし麺」(850円)、「ワンタン麺」(950円)「チャーシュー麺」(950円)など。初訪問なら基本の「中華麺」がオススメ。

 ちなみに、卓上にはつぼ漬があり、小皿にとってビールをグビグビ飲んでいる人も多いです。筆者もよくそうします。このつぼ漬、なぜかとっても美味しいんですよ。そして、こちらのお店は着丼までがすこぶる早い! おそらく着席後5分も待たずに登場します。

『一龍』の中華麺750円
『一龍』の中華麺750円

 黄金色のスープには鶏脂がたっぷりと浮かんでキラキラ輝き、中央には真っ赤な紅生姜。昔ながらの中華そばといった懐かしい雰囲気を漂わせているのですが、一口スープを飲むとレトロなだけではないことがわかると思います。醤油のまるみを帯びた塩味、鶏や豚骨のまろやかなコクが溶け合って、最高に美味しいのです。

 ご承知の通り、近年、ニッポンのラーメンは進化し続けており、新しいお店のハイレベルなスープに感動することも多いのですが、それと比べてもここ『一龍』のスープの美味しさはなんら遜色がない、というか昔からず~っとハイレベルなんです。むしろ、筆者は『一龍』のスープを飲むたびに、この味こそが、一つの到達点なんじゃないかと思ってしまいます。

『一龍』のスープは絶品!
『一龍』のスープは絶品!

 そして、『一龍』は麺もスープに負けず劣らず超美味しいんです。ちぢれ麺で口当たりは少しパツパツしていて、パスタで言うアルデンテのようなくっきりと輪郭のあるモチモチとした口当たり。その麺がスープをしっかり絡め取って、スープと小麦の味が混ざり合い、最高なのです。麺の量もしっかりあるのですが、美味しすぎて手が止まらず、どんどん減っていきます。麺がなくなりそうになると、なんとも切ない気分になってきます。

『一龍』の縮れ麺がスープをしっかりまとって絶品です
『一龍』の縮れ麺がスープをしっかりまとって絶品です

 そして、忘れてはいけないのが紅生姜。食べ進む間に、バラバラになった紅生姜がときおり登場して、酸味がパッと立ちます。これが鶏脂のオイリー感をすっきりさせてくれ、まろやかなスープのアクセントにもなるんです。ああもう、とにかく美味しすぎる!

 というわけで、筆者はここの中華麺を十数年以上食べていますが、初めて食べたとき同様に毎回、感激できます。懐かしさと新しさが同居していて、お店の優しい空気にもほっとできる。ちなみに、常連さんだと週に4~5回食べるというツワモノも! それほど食べ重ねても飽きないということですね。下北沢に行く機会があったら、ぜひ『一龍』の中華麺を食べてみてください。めちゃくちゃ美味しいですよ。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

一龍外観

店名:一龍

住:東京都世田谷区北沢2-30-11
TEL:03-3466-1671
営:11:00~21:00 (麺が売り切れ次第終了)
休:不定休