通って飲みたい! 東京・鐘ヶ淵「酎ハイ街道」で絶品酎ハイが味わえる名店3選

クエン酸を振りかけて飲む酎ハイが旨い『十一屋』

昭和12年創業。戦後の建物は、少しずつ手を加えられながらも、現在に至る
昭和12年創業。戦後の建物は、少しずつ手を加えられながらも、現在に至る
『愛知屋』よりさらに住宅街を分け入った先。戦後から変わらない佇まいに、飴色に輝く空間。『十一屋』は、これぞ大衆酒場というべき、いぶし銀の雰囲気で酒飲みを出迎えてくれます。酎ハイ街道のなかでも、こちらの一杯はとりわけユニーク。ここでは酎ハイに“魔法の粉”をふりかけて呑むんです。
「焼酎ハイボール」310円。昔はドライアイスと水を混ぜて作った炭酸を使っていたそう
「焼酎ハイボール」310円。昔はドライアイスと水を混ぜて作った炭酸を使っていたそう
その正体、実はクエン酸。「とある常連の体を労ってクエン酸を混ぜて飲むように母が勧めたようで」と語るのは、日々、千住の市場へと足を運び、魚を仕入れるなど、その目利きにも定評のある3代目。
3代目の町井さん
目利きにも定評のある3代目
クエン酸を混ぜることで、スッキリとした味わいの酎ハイに、さらに心地よい酸味が加わると常連の間で評判になり、以来、店の酎ハイには欠かせない存在となったそう。
和牛のすじ肉で作る「肉豆腐」550円。代々注ぎ足す汁で仕立てる甘辛い味
和牛のすじ肉で作る「肉豆腐」550円。代々注ぎ足す汁で仕立てる甘辛い味
酎ハイの聖地はやはり奥が深い! と思わせてくれる名店です。

(撮影◎鈴木拓也 取材・文◎吉田慎治)

●SHOP INFO

十一屋 外観
店名:十一屋住:東京都墨田区墨田3-23-17TEL:03-3611-4881営:17:00~23:30(23:00LO)休:水
※当記事は『食楽』2019年冬号の記事を再構成したものです