八王子の超極地的C級グルメ「パンカツ」。チープなのに旨すぎるその正体とは?

八王子の超極地的C級グルメ「パンカツ」。チープなのに旨すぎるその正体とは?
食楽web

 旅行などに出かけた時、ちょっと気になるのがその街のローカルフード「B級グルメ」。ラーメンだったり焼きそばだったり、マニアックな丼だったり。割と炭水化物系メニューが多いような気がします。

 しかし、八王子には、B級を超える「C級グルメ」があるとのこと。ローカルすぎてB級までいかないのか? それともチョロすぎてCなのか? 謎を解決しに、いざ八王子へ!

パンカツが食べられる店『やまと』の前で会長の加藤さんと待ち合わせ
パンカツが食べられる店『やまと』の前で会長の加藤さんと待ち合わせ

 C級グルメの謎に答えてくれたのは、日本パンカツ協会会長の加藤一詞さん。
 そもそも「パンカツ」って何?

「パンカツは、パンに溶いた小麦粉をつけて、そこにパン粉をつけて、ラードで焼いたものですよ」。

 え? パン×小麦粉×パン粉をラードで焼いたら「パンカツ」? 何それ? どこまでも小麦粉なんですが。

「八王子市横山町にある、八幡八雲神社の鳥居の下で、戦後まもなくの時期にリヤカーでお好み焼きを売っていたんですよ。そのメニューの中に「パンカツ」があったんですね。戦後なので、当時のお好み焼きはクレープみたいに、ソースかけて、油紙に包んで、片手で食べるテイクアウトフード。お好み焼きが15円の時代に、パンカツは25~30円ぐらい。高級おやつだったんですよ」

 ほほ~。そうなんですね。では、そこから八王子市全体に広まっていったんですか?

「いやいや、そのリヤカーでおじちゃんが回れる範囲だけ。八幡様の周辺の人しか知らない、ど・ローカルな食べ物。だから知っている人は少ないんですよ。西八王子や高尾で育った人はもちろん知りません。しかも、カツなのにトンカツ屋はやらないんですよ。貧乏人の食べ物だってね(笑)」。