人を笑顔にするカヌレは、素材選びも妥協なし

内藤さんがカヌレ専門店を開いた理由は、自然派ワイン好きだったことがきっかけだったとのこと。「ワインを飲みながら食べたくなるスイーツは何だろう?」。そう考えて行き着いたのがカヌレだったそうです。
カヌレはフランス・ボルドー地方の伝統焼き菓子で、正式名は「カヌレ・ド・ボルドー」。ワインの澱を取り除くために卵白が大量に使われるため、余った黄身で作られ始めた、という、ワインとは深い縁のあるお菓子です。
求めたのは「安さ」ではなく、安心できる「美味しさ」

カヌレは日本でもフランス系のベーカリーで見かけますが、材料がオーガニックなものはなかなかありません。もともとお菓子作りが好きな内藤さんは「ないなら作ろう」と、最初はフランスのサイトをチェックしながら作ったそうです。そうして試行錯誤の末に完成したカヌレは、友人、知人の間で評判になり、いつしかワイン関連のイベントでケータリングを頼まれるまでになっていきました。
「お店をもちたい」。そう思い始めるようになって数カ月後のこと、前から気になっていた空き物件を扱う不動産屋と出会います。それが今の店舗。そして“ワインに合うカヌレ”をコンセプトに、2018年1月、『ダンラポッシュ』がオープンしたのです。


「オーガニック小麦、平飼い卵など、安心して召し上がっていただける素材を厳選しています。そういう素材選びが、生産者さんを応援することにも繋がりますしね」と語る内藤さん。
カヌレにエッセンスとして加えるアルコール類も、ボルドーで熟成されるラム酒「ネグリタ」、フランス産のリキュール「コアントロー」、そしてレモンカヌレには無農薬レモンを使った愛媛県の「大三島リモンチェッロ」と、とことんこだわっています。もちろん、アルコール分は熱で飛ぶので、子どもでも安心して食べられます。
