学芸大学の街の米屋さん『飯塚精米店』の「おむすび」が心にしみるほど美味しい理由

学芸大学の街の米屋さん『飯塚精米店』の「おむすび」が心にしみるほど美味しい理由
食楽web

 お米の収穫が終わり、新米の季節がやってきました。つきたて、炊きたてのご飯は、どんな手の込んだ料理よりも、ダイレクトに美味しさを感じます。

 おにぎり(=おむすび)ラバー(lover)と公言する著者は、知らない場所に訪れたとき、偶然いい感じの“おむすび屋さん”を見つけると、お腹がすいていなくてもつい買ってしまいます。一番食べたいのは、お母さんが握ってくれるような、手作り感溢れるもの。そこで思い出したのが、昔住んでいた町にあった「おむすび屋」。それが、今回訪れた『飯塚精米店』でした。

店頭には常連さんなどが絶え間なく訪れます
店頭には常連さんなどが絶え間なく訪れます

 学芸大学駅から徒歩約2分。お米とおむすびの店『飯塚精米店』は、昔と変わらない風情で街角に佇んでいました。店頭に立つと「いらっしゃいませ~」と笑顔で出迎えてくれて、家族で経営されるアットホームさが伝わってきます。

2世代の親子がそれぞれ作業を分担してお店を切り盛りする。左から2番目が現在の店主・飯塚隆夫さん(お米マイスター)
2世代の親子がそれぞれ作業を分担してお店を切り盛りする。左から2番目が、現在の店主・飯塚隆夫さん(東京米(マイ)スター)

 “お家で握ったような素朴さがありながら、しみじみと感動する美味しさ”。それが『飯塚精米店』のおむすびです。創業は昭和27年。おにぎりを販売し始めてから、約43年。元々は店主である飯塚隆夫さんのお姉さんが学校に持参した昼食の“おにぎり”が「美味しいね」と話題になり、駄菓子やパンなどと一緒に販売を始めたのがきっかけだそうです。

 当時はまだ、おにぎりは買うよりも家で作る時代。それでも評判を呼び、販売を続けてきました。それは『飯塚精米店』のお米への愛とこだわりが詰まっているからでしょう。

「おにぎりは冷めてから食べることが多いから、固くならず、ボロボロと崩れない程よい食感を大切にしています」(隆夫さん)。そのため、主に「おにぎりくん」というおにぎり用のオリジナルブレンド米を使っています。このお米がとにかく美味しい! 一粒一粒、粒が立っていて、お米の素晴らしさを堪能できるのです。そのお米を際立たせるのが、厳選された海苔と具材です。さて、どんな「おむすび」があるのか、みていきましょう。