名古屋名物・手羽先からあげの元祖『風来坊』はなぜウマいのか? カラアゲニストが実食レポート

小ぶりながらも味わい十分な手羽先に脱帽!

これが元祖の「手羽先唐揚」5本・550円(写真は10本)
これが元祖の「手羽先唐揚」5本・550円(写真は10本)

 オーダーしたのはもちろん「手羽先唐揚」(5本・550円)。運ばれてきたとたんに、タレとスパイスのいい香りが嗅覚を刺激します。

 手羽先はやや小ぶりなサイズ。可食部が少ないのでは…と思ってしまいますが、意外や意外。けっこう食べごたえがあります。しっかり2度揚げされており、表面のパリッとした香ばしさと噛みしめるほどにあふれる肉の旨みがたまりません。

 熟成タレが隙間なく塗られ、特選塩コショウとゴマで仕上げてありますが、このタレの甘辛さと特選塩コショウのスパイシーな味のコントラストがクセになりそう。5秒ほどで1本を食べ終えてしまいますが、それで終わるわけがありません。魔法にかかったように、無意識に次の1本を求めてしまいます。

小ぶりですが食べごたえは十分。5秒ほどで1本を食べ終えるので、もはや枝豆やスナック感覚で次の手羽先に手が伸びる。きれいに骨だけになります
小ぶりですが食べごたえは十分。5秒ほどで1本を食べ終えるので、もはや枝豆やスナック感覚で次の手羽先に手が伸びる。きれいに骨だけになります

 肉は骨離れもよく、あっという間にのどの奥に消えていきます。関節部分もコリッとした歯ごたえでこれまた美味。気付けば骨しか残っていないという状態です。

 本場・名古屋では、この手羽先を多めに買って帰り、子どものおやつにすることも多いと言います。そして残ったものはお父さんの晩酌のアテになるのだとか。たしかに世代を問わず好まれそうな味で、おやつでもおつまみでもおかずでもいけそうな万能系の味わいです。

 今回は、これ以外に「手羽元唐揚」(4本・610円)も注文してみましたが、これまた文句なしの旨さ。肉厚で食べごたえ十分。こちらも夢中で食べ進めると、見事に、そしてきれいなまでに骨だけが残るのです。

おやつ&おつまみ&おかずと大活躍間違いナシ!

「手羽元唐揚」は肉厚で旨みもしっかり感じられます
「手羽元唐揚」は肉厚で旨みもしっかり感じられます

 名古屋では、手羽先からあげを「枝豆感覚」で食べる人も多いと聞きます。何ともぜいたくな前菜ですが、こちら『風来坊』のものは前菜どころではもったいない! メインでガッツリ食べたくなります。

 聞けば2人で来店して50本オーダーするお客さんもいるんだとか。ひとり25本ということになりますが、それくらいは軽くいけそうなほどに食べやすく美味しい手羽先からあげでした。

●SHOP INFO

店名:元祖手羽先唐揚 風来坊 品川店

住:東京都港区港南2丁目3-13 品川フロントビル2F
TEL:03-6712-0181
営:11:30~15:00、17:00~23:00(30分前LO)
土日祝16:00~22:30(30分前LO)
休:不定休

●著者プロフィール

松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。