ラーメンの鬼・佐野 実氏の魂宿る 『支那そばや』がついにラー博に登場

ラーメン史に残る一杯がラー博に復活! ラーメンの鬼・佐野 実氏の魂宿る 『支那そばや』がついに出店
食楽web

●ラー博史上最大のプロジェクト「あの銘店をもう一度」第15弾を調査。ラーメンの鬼・佐野実氏が産み出した『支那そばや』の一杯が復活!

 国内のラーメン好きはもちろん、海外からの観光客もこぞって足を運ぶ大人気ラーメンアミューズメントパーク『新横浜ラーメン博物館』では、過去に出店した約40の銘店が約3週間のリレー方式で再出店するスペシャルプロジェクト「あの銘店をもう一度”銘店シリーズ”」を展開しています。

 4月25日に営業がスタートするシリーズ第15弾は、ラーメン業界に多大な影響を与えた“ラーメンの鬼”こと故佐野実氏のお店『支那そばや』。2000年3月~2019年12月の約19年に渡って出店した『ラー博』の看板ラーメン店が、約3年5か月ぶりとなる待望の復活を果たします!

『支那そばや』と佐野実氏とは?

佐野氏は食材に対するこだわりの強さから“食材の鬼”とも呼ばれていました
佐野氏は食材に対するこだわりの強さから“食材の鬼”とも呼ばれていました

 1986年(昭和61年)に神奈川県藤沢市鵠沼海岸で開業した『支那そばや』がラーメン人生の原点となる佐野実氏。お店の営業の一方で全国各地の生産現場やラーメン店を訪れるなど、後に“食材の鬼”と呼ばれるほど食材に強いこだわりを持ってラーメン作りに臨んでいたことで知られています。

 努力と研鑽がやがて実を結び、『支那そばや』は全国のラーメン通がこぞって足を運ぶ超人気店に成長。また、自身が見つけた厳選食材を自店や弟子の店だけでなく、他のラーメン店にも提供できるようにと食材卸業『エヌアールフード』を設立。現在は全国のラーメン店が同社から食材を仕入れるようになるなど、ラーメン業界の発展に多大な貢献と功績を残しています。

今回の『ラー博』では鵠沼時代のレシピを再現した「復刻醤油らぁ麺」を提供
今回の『ラー博』では鵠沼時代のレシピを再現した「復刻醤油らぁ麺」を提供

 今回の『ラー博』再出店で提供されるお店のラーメン「復刻醤油らぁ麺」は、原点である鵠沼での営業時に佐野氏が書き記していた当時のレシピを元に再現。具材には山形県平田牧場「三元豚」のバラチャーシューに、台湾産の短冊メンマ、九条ネギに有明産の海苔を使用しています。

麺はラーメン通なら一度は耳にしたことがある、北海道産小麦「ハルユタカ」をブレンド!
麺はラーメン通なら一度は耳にしたことがある、北海道産小麦「ハルユタカ」をブレンド!

 スープは名古屋コーチンの丸鶏を主体に数種類の鶏をブレンドしたものがベースで、深いコクと旨みを備えた醤油系。また自家製の麺は、佐野氏がラーメンで初めて使った北海道産ブランド小麦「ハルユタカ」を始めとする複数の小麦を今回の復刻のためだけに使用。当時の麺を可能な限り忠実に再現しています。なお、提供されるラーメンは佐野氏が独自に作り上げたオリジナルのもので、栃木県佐野市のご当地ラーメン「佐野ラーメン」とは全くの無関係であることをここで改めて記しておきます。

まとめ

 生前は多数のバラエティ番組に出演し、全国的に知られるようになった佐野氏。強烈なインパクトを残した「ラーメンの鬼」の姿が印象的でしたが、ラーメンに対する情熱と愛情は“鬼”の異名に恥じないほど強く厳かなもの。そ結晶ともいえる美味しいラーメンは、氏が天に召された2014年以降もその味と志を受け継いだ実子の佐野史華氏や弟子たちによって、多くのお客さんに提供され続けています。

 鵠沼時代の味を知っている人には懐かしく、未体験の人にはその極上の味わいに驚くこと間違いなしの『支那そばや』の「復刻醤油らぁ麺」。ぜひこの機会に『ラー博』へ足を運んで、佐野実氏が作り上げた”幻の一杯”を心行くまで堪能してみてはいかがでしょうか。

●DATA

あの銘店をもう一度 ”銘店シリーズ” 第15弾 『支那そばや』

期間:2023年4月25日(火)~5月15日(月)
販売:新横浜ラーメン博物館 地下1階
営:11:00~21:00、土日10:30~21:00(ともにL.O. 20:30)
https://www.raumen.co.jp/