コツを知らないと失敗する！「日田焼きそば」の作り方
箱の裏に簡単な作り方が載っていたので、それを参考に作り始めます。用意した具材は、ねぎ、もやし、豚肉のみ。日田焼きそばの具材は基本この3つで、とてもシンプルです。ただ、もやしは一人前あたり150gと大量に入れます。また、今回は手に入らなくて細切れ肉を使いましたが、お店では角切り肉が使われているので、完璧に再現したい人はぜひ角切り肉をご用意ください。
工程1．フライパンに付属のサラダ油をひき、温まったら麺を投入し、両面を焼きましょう。
これが超がつくほど重要な工程！ 「日田焼きそば」の最大の特徴がカリッ、もちっとした麺。麺の一部をちょっと焦げるくらいに焼いてカリカリにすることで、2種類の食感を楽しむことができるのです。表面の麺が硬くなるくらい、じっくりしっかり焼きましょう。
工程2．両面を十分に焼いたら一度フライパンからあげて、次は豚肉、もやし、ねぎの順で火を通していきます。
工程3．具材に火が通ったら、先ほど焼いた麺を具材の上に置き、付属のソースとスパイス、水20ccをまんべんなくかけ、すくい上げるように混ぜます。
ここも大事なポイント！『想夫恋』は「”焼き”そば」であり「炒めそば」でないことに強いこだわりがあります。なので、野菜炒めのように炒めるのは厳禁。食材を宙に浮かすようにしながら混ぜ合わせます。よく混ぜ合わせたら完成！
調理時間は10分ほどと、とってもお手軽。レシピには書いてありませんが、最後に『想夫恋』の定番トッピング”生卵”を落とすことを強くオススメします。
【実食】あの伝統の味はどこまで再現されているのか？
この甘めのソースの香りはまさに、恋焦がれた『想夫恋』の焼きそばそのもの。まずは卵を絡めず、麺だけで食べてみます。
……そうそう！ この味！ 完全に『想夫恋』のあの味です。しっかり感じる独特の酸味にコク深い甘さ、カリッとした香ばしい麺の風味と食感。期待以上にお店で食べたあの味で、「旨い」と「懐かしい」が同時に押し寄せてきました。やっぱり焼きそばはこうでなくちゃ。カリッ、モチッとした麺の食感の間で感じる、大量に入ったもやしのシャキシャキ食感もまた良い。
塩味より甘みが前面に出ているソースは、九州の味付けを思い出させてくれ、なんだか懐かしいような寂しいような気持ちになります。旨みが強い甘さなので、ご飯にもよく合いますよ。
卵を絡めて食べると、酸味が効いたソースがまろやかで優しい味わいへと変化します。何より、卵があることで、ちょっとした贅沢気分も味わえて幸せ度がアップ。初めて食べるならぜひ、まずは麺だけ、その後に生卵を入れて、2つの味を楽しんでいただきたいです。
まとめ
5年ぶりの『想夫恋』の「焼きそば」。楽しみな気持ちと同時に、「お取り寄せであの味は再現できているのかな？」と心配していましたが、何も知らずに食べても「想夫恋の焼きそばだ！」と当てられるくらいお店の味でした。送料を払っても購入する価値は十分にあり！ 全国の焼きそば好きのみなさんにぜひ食べていただきたい、大分県が誇る絶品グルメです。
（撮影・文◎佐々木 舞）
●著者プロフィール
佐々木 舞
「美味しい」を求め、毎月お給料の半分以上が食費に消える元グルメリポーターのwebライター。美味しいモノがあると聞けば躊躇なく国境も越える食マニアで、これまで食べ歩きした国は60カ国以上。日本のご飯が世界で一番好き。そんな私が見つけた絶品グルメをご紹介します。
