初心者でも安心! 初めて買うのにオススメの「コーヒー抽出道具」3選

コーヒーメーカー

簡単度★★★★★
豊かさ★★

 手間をかけずにサッと飲みたい人にとって、最も楽なのが電気式のドリップコーヒーメーカー。ペーパーフィルターと粉、水をセットしてスイッチを押すだけ。抽出後の豆もフィルターごとポイッと捨てられます。お風呂に入っているうちにコーヒーを淹れておく、など抽出の間ついていなくてもいいのがメリットです。

 市販のレギュラーコーヒー(中細挽き)を使うので、豆もフィルターもスーパーやコンビニに行けば手に入るのも便利。「もうちょっと味にこだわりたいんだよね」という人には、豆を挽くミルが内蔵されたコーヒーメーカーもあります。挽きたての豆を使うと、味わいアップも期待できます。

 また、最近はカプセル式のコーヒーメーカーも普及しています。メリットは、本体に好みのカプセルをセットするだけで、エスプレッソからフレーバーコーヒー、デカフェまで様々なフレーバーが飲める、という便利さ。一方、カプセルを切らすと飲めないうえ、ランニングコストはフィルター式よりやや割高です。自宅でもカフェ感覚でいろんな味を楽しみたい人にはよいかもしれません。

 インスタントよりも美味しいコーヒーを手間なく短時間でサッと飲みたい、という人に向いています。

ハンドドリップ

簡単度★★
豊かさ★★★★★

 日本では非常に人気のある抽出方法で、仕組みはコーヒーメーカーと同じ、フィルターに豆をセットしてお湯を通すというやり方。フィルターは紙の場合と蒸らしの効果を持つネル地の場合、それぞれありますが、手に入りやすいペーパーフィルターを使うのが一般的です。

 コーヒーメーカーとの決定的な違いは、お湯を自らの手でじわじわと注いでいくプロセス。豆が膨らみ、香りが立ち昇るその様子からは“コーヒーを淹れている”という満足度がたっぷり。豆の蒸らし具合やお湯の注ぎ方で繊細に味の調節もできます。豆は中細挽きを使うので、市販のレギュラーコーヒーから、専門店の豆まで幅広く利用できます。また、ペーパーを使うだけなので片づけも簡単。ポイントは、安定した味わいを毎回引き出そうと思うと練習が必要になるというところです。

 淹れるプロセスも含めた楽しみを味わいたい人や、より自分らしい味わいを追求したい人に向いています。

コーヒープレス

簡単度★★★★
豊かさ★★★★

 コーヒープレスは、挽いた豆を本体に淹れて、お湯を注ぎ、4分待ったらレバーを押し下げてコーヒー液と豆を分離させて飲む方法。お湯と豆を用意してレバーを押すだけ、という間違えようのない簡単な手順のため、技術の有無を問わないのがメリットです。豆の持つ味わいがしっかり引き出されるので「いつも飲んでいるコーヒーと違う!」という喜びを体験しやすいです。

 コーヒーメーカーと違うひと手間としては、中粗挽きの豆を使うため、コーヒーミルを用意して豆を自分で挽くか、豆を好みの粗さに挽いてくれる専門店で豆を購入する必要がある点。さらに、自分でお湯を沸かすこと。そして本体を洗う工程が加わることです。また、豆の味がダイレクトに出る抽出法なだけに、豆の良し悪しで味わいが一変することも押さえておきたいポイントです。

 最近コーヒー専門店も増え、さまざまな豆が手に入りやすくなっているので、スペシャルティコーヒーに興味がある人や、豆を自分で選んでその個性を味わってみたい人、なおかつ手軽さを求める人と相性がいいです。

・・・・・・・

 手に入りやすい3つの抽出道具をご紹介しましたがいかがでしたか? それぞれ微妙に個性も違い面白いですよね。筆者のイチオシはコーヒープレスですが、たとえ道具が何であっても、自分のライフスタイルになじんだ道具で美味しくコーヒーを飲む時間が、毎日をちょっぴり幸せにしてくれますよ。

●著者プロフィール

文/木内アキ

北海道出身、東京在住。“オンナが楽しく暮らすこと”をテーマに、雑紙や書籍、ウェブなどで人・旅・暮らしにフォーカスした文章を執筆。プレスコーヒー歴7年。目標は「きちんとした自由人」。執筆活動の傍ら、夫と共に少数民族の手仕事雑貨を扱うアトリエショップ『ノマディックラフト』を運営中。
HP:http://take-root.jp/