旨い店はタクシー運転手に訊け!3種のスープが最強すぎる『中華そば 勝本』

丼の隅々までのこだわり

 そこで、今回は、私を惑わせる3つのラーメンを紹介しましょう。まずは私の基本とも言える「塩そば」から。

「塩そば」750円 毎朝の5時からスープをとるそうです
「塩そば」750円
毎朝の5時からスープをとるそうです

 先ほど申し上げたように、「塩そば」というのは、スープをどれほど丁寧に取っているかがすぐにわかってしまうラーメンでもあります。

『勝本』さんの場合、完璧です。ベースのスープは、名古屋コーチンをはじめとする鶏の様々な部位とゲンコツを、サバ節のブロックなどと一緒に6時間ほど煮込んでいるそうです。毎朝5時からその作業を行うと言っていました。これがすべての味の基本となります。

「塩そば」は、さらにアサリや数種類の乾物を入れて、より“深み”のあるスープに仕上げています。

「塩そば」のスープ
「塩そば」のスープ

 そして“カエシ”は、与論島やフランスの塩に、昆布などをふんだんに入れて取っているそうです。

 精魂込めたスープと塩の絶妙な塩梅。まずはレンゲ1杯のスープを口に含んでよく感じて欲しいです。

 また、こちらの麺は、スープの種類によって4種類あります。老舗の麺屋『浅草開化楼』さんに、それぞれの味に合わせたドンピシャな特製麺をオーダーしているんです。チャーシューもスープの種類によって部位や調理法を変えているんですよ。ちなみに「塩そば」は平打ち麺で、豚ヒレ肉に塩胡椒したロースト仕立て。

「塩そば」の平打ち麺、チャーシューは豚ヒレのロースト。まるで上品なイタリアンを食べているよう
「塩そば」の平打ち麺、チャーシューは豚ヒレのロースト。まるで上品なイタリアンを食べているよう

 こんなに丁寧に作られた「塩そば」をいただいたら、違う味にも興味がそそられるでしょ。では次に「濃厚煮干しつけそば」をご紹介します。