「おかず皿」を使って「あいがけ親子カツ丼」をつくる

買い方は2パターンあります。
(1)「親子丼」(450円)+おかず皿の「カツとじ皿」(490円)
(2)「カツ丼」(590円)+おかず皿の「親子皿」(350円)
どちらも合計940円。値段は同じです。正直言って『なか卯』ではかなりお高いですが、一生に一度あるかないかという夢を実現しようとしているわけなので、ある意味破格とも言えるでしょう。
購入時は“お持ち帰り”を選択。なぜなら、店内で食べると丼にアタマが直にのせられるのに対し、ごはんとおかずは別々に提供されるから。すなわち、上に挙げたいずれの方法でも、どちらにも偏りすぎない、平等な親子カツ丼が作成できるわけです。

というわけで、さっそくご飯の上に親子皿とカツとじ皿を盛り付けてみることに。完成したのがこちらです。見た目は、ただの卵とじのカツ丼に見えるかもしれません。が、よ~く見てください。卵とじ部分には鶏肉もちゃんと入っています。

親子丼とカツ丼が一緒になった丼を見るのは、人生で初めてです。くだらないと思う人もいるかもしれませんが、何事もやってみなければわからないものです。そして、結論を先に言うならば、食べてみたらスゴかった!

では何がスゴいのかというと、やっぱり卵です。
予想はしていましたが、カツ丼の卵とじ部分と、親子丼の卵とじ部分は実は食感と味わいがまったく違います。カツ丼の卵とじはやや固め。親子丼の卵とじはふわとろ。つまり卵とじ部分の旨さが倍加しているわけです。しかも、なか卯はダシが美味。ごはんにたっぷりしみたダシの味わいも思う存分、堪能できるのです。
それに、安心感が違います。カツ丼にはカツが5枚のっているわけですが、最後の1切れに差し掛かったときの「あ~、もうカツがなくなる……!」という悲しい気分がない。なぜならプリプリの鶏肉が控えているから。カツ⇒鶏肉⇒カツと交互に食べるのもまた最高でした。
まとめ

結論としては、『なか卯』の親子丼とカツ丼の相性はバツグンでした。正直、親子丼単品やカツ丼単品よりはるかに美味しい。なぜ『なか卯』は、これほどの逸材を2つ持ちながら、これまで合体しようと思わなかったのか、不思議なくらいです。
(撮影・文◎土原亜子)