アンティパスト(前菜)

アンティパスト(前菜)は2品。まずは冷たい前菜を。新メニューの「生ハム(ハモン・セラーノ)」(320円)と「モッツァレラトマト」(280円)、そしてリニューアルして再登場した「小エビのサラダ」(350円)を使って盛り合わせを作ります。
ちなみに、一緒に赤ワインデカンタ(250ml)も頼んでおきましょう。約3杯分入って200円と、相変わらずの信じがたいほどの高コスパ!

前菜の盛り合わせは、ゆうに2人前が作れて、サラダに至っては盛り付けに苦労するほど量があります。生ハムにはオリーブオイルをたらしてブラックペッパーを振れば、さらに香り高く、美味しくいただけます。
最近、サイゼリヤでは自由に使える調味料の種類が減ってしまいましたが、このオリーブオイルが健在なのはかなり嬉しいポイント。オリーブオイルをかけると、どの料理もイタリアン度がグッと高まるのです。

温かい前菜は定番の「エスカルゴのオーブン焼き」(400円)。エスカルゴといえばフレンチな気もしますが、実はサイゼリヤのエスカルゴは、プロの料理人も絶賛するハイレベルな一品。ワインが進むつまみで最高に美味しいです。
プリモピアット

プリモピアットはスープ、リゾット、パスタなどから選びます。今回は2種類で構成しました。まずは300円の「田舎風ミネストローネ」。季節の野菜と白インゲン豆が入った優しい味わいのスープです。お腹を優しく満たしてくれます。

もう一品は新メニューの「スープ入り塩味ボンゴレ」(500円)。ふっくらとしたアサリがたっぷり入っていて、味付けも過不足なくものすごく美味しいです。こんなレベルのパスタがワンコインでいただけてしまうサイゼリヤはやっぱり最高です! 感動のあまり、ここで「白ワイン」(100円)をグラスで追加します。

そのままでも美味しいパスタですが、追いオリーブオイルでさらにワインに合うように強化できます。
セカンドピアット

セカンドピアット=メインディッシュは、新メニューの「ラムと野菜のグリル」(870円)です。最近、サイゼリヤはラム肉(生後1年未満の仔羊)のメニューを季節毎に入れてくるようになりました。
今回の「ラムと野菜のグリル」はイタリアンな見た目に反して、醤油ベースの甘辛味。ご飯がすすみそうですが、ワインにはちょっと濃すぎる味付けです。しかしご安心あれ。サイゼリヤにはそれを逆手に取ってさらに美味しくするためのアイテムがあるのです。

その秘密兵器がこの「野菜ペースト」。「ディアボラ風ハンバーグ」などにのってくる野菜ペーストですが、単品でもオーダーできるのです。ちなみにメニューに書いてあるコピーによると、「30年以上こだわり続けるオリジナルレシピ」だそう。

これをラム肉にのせて食べることで、ちょうどワインに合う程度の味に変えられるわけです。ラムの濃いめのソースの味が、野菜ペーストの酸味のあるフレッシュな玉ねぎと出会って、程よく高級感のある味わいになりました!
ドルチェ

さて、お腹が満たされ、お酒もいい感じに回って気持ち良くなってきたところで、ドルチェ(デザート)で〆。今回は定番の「イタリアンジェラート」(250円)をオーダー。
そして、食後酒として「グラッパ」(30ml・300円)もいただきましょう。そうです、なんとサイゼリヤには、イタリアで食後酒としておなじみの蒸留酒・グラッパもあるのです! これ、実は以前からあって愛飲していたお酒。一時期メニューから消えて残念に思っていたのですが、それが最近また復活を遂げていました。嬉しい!
グラッパはワインを作ったぶどうの搾りかすから作る蒸留酒でアルコール分は40%。レストランではけっこうお高めな値段のお酒なのですが、サイゼリヤなので安心価格の300円です。頼まないわけにはいきません!

グラッパを一口ゆっくり口に含むと天国に一歩近づいたような心地です。決して一気飲みをしてはいけません。グラッパをチビチビとなめながら、グラス越しに店内で幸せそうに食事をしている老若男女を眺めてみます。もうそこはサイゼリヤという名の天国。お酒付きのディナーをお腹いっぱい堪能して、2人で約4000円のコースでした。
●著者プロフィール
工藤真衣子
Photographer:人物を中心に様々な媒体で撮影。グラビア、インタビュー、プロフィール、ドラマ映画スチールなど。ライター:食レポ、レシピ記事は現地系異国メシ、珍しい食材、味のある店など個人的に好きな店やものを紹介。新宿御苑前で写真館「スタジオ アトリーチェ」経営。