まずは塩の形状を意識して確認しよう
塩と食材の組み合わせを間違えると、使う塩の量が増えてしまいます。いくら塩をかけても、思ったような味にまとまらない……そんな時は、たいてい塩選びを間違えているのです。
たとえば、お肉などの食材には、味が強い「岩塩」がよく合います。世界の塩の約6割は岩塩で、日本のようにわざわざ海水を蒸発させて塩を作るというのは、世界的に見れば、かなり手間暇かけていることになるのだとか。

塩の結晶は立方体のものがほとんどですが、なかにはフレーク状のものやピラミッド型のものもあります。サラダにはフレーク状のものを使って少し食感を残すなど、食感を意識するのもおすすめだそうです。

食材と塩の産地を合わせるだけでOK
一番簡単な塩の選び方は、「食材と塩の産地を合わせる」方法です。塩の味わいの違いはその土地の食文化にも影響を受けているので、地のものと組み合わせるとスムーズに馴染みます。
たとえば、トリュフの香りが楽しめる「トリュフ塩」にはカルパッチョやオムレツといった洋食が合いますし、磯っぽさを感じる「瀬戸の粗藻塩」はさんまの塩焼きなど海の魚との相性が抜群です。


さらに具体的な食材と塩の組み合わせは下記のとおりです。
牛肉やマグロなどの赤身
⇒口のなかに塩辛さが長く残る大粒の塩
脂の多い豚肉やてんぷら、サーモンなど
⇒酸味があってすっと消える粒の細かい塩
イカの刺身などの生魚
⇒旨みと苦みが感じられる大粒の塩
トマトなどの野菜
⇒旨みと苦みのあとに酸味スッと溶ける小粒の塩


ここでいう塩の味わいは、ナトリウムがしょっぱ味、カルシウムが甘味、マグネシウムが苦味、カリウムが酸味にあたります。塩の成分を見るだけでも、いろいろなことがわかるんですね。