散歩の途中で寄りたい!東京の焼き菓子店5選

NATA de Christiano’s ナタ・デ・クリスチアノ

東京・富ヶ谷

ケイジャーダ・デ・シントラ
右から、修道院で誕生した、チーズを使った焼き菓子「ケイジャーダ・デ・シントラ」。中央は「パステル・デ・ナタ」(玉子タルト)。左が「パポシュ・デ・アンジョ」(天使ののどぼとけ)

こっくりとした旨さが酒を呼ぶ
伝統のポルトガル焼き菓子

 人気ポルトガル料理店「クリスチアノ」の店主・佐藤さんが手がける「ナタ・デ・クリスチアノ」。こちらでは同店の代名詞ともいえる「パステル・デ・ナタ」(玉子タルト)のほか、昔ながらのポルトガル焼き菓子を楽しめる。

「ポルトガルはカステラや金平糖をはじめ、日本の菓子文化に大きな影響を与えた国。『パン・デ・ロー』(カステラ)や『パポシュ・デ・アンジョ』(天使ののどぼとけ)などのお菓子は、修道女たちによって作られてきました」と佐藤さん。

「キャラメル パン・デ・ロー」
「キャラメル パン・デ・ロー」(キャラメル カステラ)

 ポルトガルの焼き菓子は卵黄や砂糖をたっぷり使うのが特徴だが、レシピの構成や焼き方の工夫もあって、同店の菓子はただ単に甘みが際立ったものではない。

 初めての方なら、まずは玉子タルトを。ほどよく塩気を効かせたタルトはヴィーニョ・ヴェルデやポートワインとの相性も抜群。リピーターの方には、ぜひほかの菓子を試してみてほしい。こっくりとしたおいしさの虜になるハズ。

●SHOP INFO

NATA de Christiano’s

店名:NATA de Christiano’s

住:東京都渋谷区富ヶ谷1-14-16-103
TEL:03-6804-9723
営:10:00~19:30
休:月曜休
http://www.cristianos.jp/nata/


cookie.G クッキー ジー

東京・目黒

cookie.G クッキー ジー
上から時計回りに、イタリアのヘーゼルナッツ入り生地の「バーチ・デ・ダーマ」、「いちじくのケーキ」、プレーン、アニス、トマト&松の実など5 種類がセットの「塩サブレ」

硬めにカリッと焼き上げた
粉の美味しさと豊かな香り

 美味しいものが大好きな店主の須崎優子さん。この人が作るお菓子(主に焼き菓子とプリン)は、素材にとても忠実でナチュラル、そしてなんだかちょっとファンキーなのである。

ヤギチーズプリン
「ヤギチーズプリン」。岡山ルーラカプリ農場から届くフロマージュブラン入りで、ふるふるの食感。

 中学生の頃からクッキーを焼いているというベテランだが、専門的な勉強はしていないとか。

「独学だから、あれをしちゃダメとか、これを入れちゃいけないとか、そういうのがないの」。あははは、と大らかに笑い飛ばす。

 たとえばお菓子作りに使うお酒。ラムならXO級、プレミアムバーボンならブッカーズと、酒好きなら迷わず「ちょっと待った! もったいない!」と叫んでしまうようなお酒も、ドバドバ入れてしまう。希少なロマーノ・レヴィのグラッパを入れたトリュフショコラが、時にはすまし顔で棚に並んでいたりもする。

 固く焼き上げたクッキーは、甘さ控えめで、粉の甘みが鮮やか。コーヒーや紅茶はもちろん、お酒にも絶妙に合うから、ついつい飲みたいお酒を考えてしまうのだ。

●SHOP INFO

cookie.G

店名:cookie.G

住:東京都目黒区三田2-8-4
TEL:03-3791-8060
営:12:00~19:00
休:日曜休

(撮影◎高木康行 文◎佐々木次郎、岡本ジュン)