歯で噛んで割ったらアカン! 京都『亀井商店』の名物「かたぱん」を食べてみた

歯で噛んで割ったらアカン! 京都『亀井商店』の名物「かたぱん」を食べてみた
食楽web

 日本ではお肉やスイーツ、パンや果物など“柔らかさ”を売りにしている商品が圧倒的な支持を受けていますが、逆に固いことを思いきり全面に押し出している商品も存在しています。

 そんな固い食べ物界の代表選手が、その名もズバリ「かたぱん」。今回ご紹介するのは、京都に江戸時代から続く老舗『かたぱん屋 亀井商店』で売られているもので、いったいどれくらい固いパンなのか気になります。

『亀井商店』はパン屋だと思っていましたが、少し様子が違います。お祭り屋台のような香り漂う店の前に立つと、昔ながらの和菓子屋といった風情。入り口付近の看板を見てみると、丸や三角などいくつか種類があるようです。

「かたぱん」はホットケーキ!? その実態を探ってみた

 看板に誘われてお店に入ってみると、まず目に入るのが屋台などでも見かけるような大きな鉄板と、薄いクリーム色の生地がたっぷりと入った巨大なボウル。まるでお好み焼き屋の風情です。

 メニュー表には「まるパン」「さんかく」「かたぱん」の3つだけ。どれも安かったので、1つずつ注文してみました。すると、お店の方が慣れた手つきでお玉で生地をすくって鉄板に乗せ、お好み焼きに使うようなコテで焼いていきます。

炭火焼の鉄板を使って焼き上げています
炭火焼の鉄板を使って焼き上げています

 焼き上げていく様は、まるでホットケーキのよう。ここで裏表を均一に焼くと「まるぱん」の完成です。こを基本形として、丸く広げた生地を三角形に成形して焼き上げたのが「さんかく」。同じ生地を使っていますが、全然違う感じの焼き上がりとなりました。

 肝心の「かたぱん」はというと、袋に入った状態で箱の中から取り出してきました。理由を聞いてみると、「まるぱんを炭火で一晩乾燥させて水分を抜いたのが“かたぱん”」ということらしいです。

 なんでも「かたぱん」は昔の保存食だったらしく、防腐剤などは入ってないものの、常温で3ヶ月は保存ができるのだとか。乾燥させてない「まるぱん」でも5日ほど保存がきいて、冷凍もできるそうです。