驚きっぱなしの福岡うどん

そして「肉ごぼてん」が登場。
「どひゃ〜」と、思わず声が出てしまうくらい、写真よりもずっとでっかいごぼ天がのっかっている。まるで器の蓋かと思うほどの大きさ。
その巨大ごぼ天をかき分けて、下に潜んでいるうどんを箸ですくい上げると、これまた、「うひゃ〜」と、思わず声が出てしまった。うどんが透き通っているのだ。
ずずっとすすれば、つるつるっと喉ごしよく、伸び、引き、のあるすごい弾力! こりゃ讃岐に負けない、いや、岩手冷麺にも負けないほどのコシの強さではないか!
おツユは、昆布やカツオ、かえしのお出汁で、しみじみとしたお味。そこには薄切りの牛肉も惜しげもなくたっぷり入っている。その柔らかいお肉にもしっかり味がしっかりしみていて、こりゃ、たまりませんな。
サックサクのごぼ天は繊維たっぷりで、歯でちぎったり、おツユに浸して柔らかくしてみたり。ごぼ天と楽しく格闘しながら、ムッチムチのうどんをすすり、柔らかな牛肉をほおばる。こりゃ、福岡のうどんは讃岐に劣らず、バリウマばい。

続いて「丸天うどん」が登場。こちらも下のうどんが見えないほど巨大な丸天が入っている。
ちなみに丸天とは、魚の練り物を揚げた、いわゆる「さつま揚げ」のこと。福岡県を中心とした地域では、それを「天ぷら」と呼ぶそうで、特に丸天は、うどんの器に合わせて丸く揚げたものらしい。つまり、福岡のうどんには、この丸天がなくてはならない存在なのである。
しかし、福岡の丸天は、かまぼこのようなプリプリしたものと聞くが、ここの丸天は、ふわふわとろとろ。おツユをたっぷり吸ったそれを口に入れれば、まるで溶けてしまいそう。
