荻窪の町中華『中華屋 啓ちゃん』は、炒飯もカレーも絶品だった

町中華のメニューとは思えぬ本格カレー

「カレーライス」700円
「カレーライス」700円

 スパイシーで、辛くて甘くて、コクが深く、どっしりとしたルーの濃さと重さがあります。これが後を引いて、普通盛りではご飯があっという間になくなり、「おかわり!」と言いたくなるほど美味。しかし少々、舌に疑問が残ります。それはやはり「町中華のカレーとはなんとなく違う」ということ。

 黙ってはいられなくなった筆者は、店長さんに声をかけて聞くことにしました。

一番左が店主の幸田啓さん
一番左が店主の幸田啓さん

 店主は幸田啓さん、現在34歳。東京・新中野の町中華の名店『尚ちゃん』で20歳から4年半修業、その後2011年に独立し、『啓ちゃん』を開店した気鋭の料理人です。

「中華の基本は修業先でたくさん学びました。ただ、カレーに関しては、子どもの頃からのカレー好きが高じて、ここを開店してから独自に考えた部分が多いですね。玉ねぎ、豚ひき肉、スパイス、中華スープなどを使用し、隠し味にコーヒーや焼肉のタレ、カルピスなどを使って旨みやコクを出しているんですよ」(幸田さん)

 カ、カルピス?? なんとも斬新な隠し味です。そして、実はこのカレーライス、2階の『Bar Soar』でも食べられます。以前、幸田さんの作るカレーは、2階のバースペース(『カレー屋3時まで』という店名)でお昼にだけ出していた限定のメニューだったんです。そして、今は、お昼時に1階がすぐに満員になるので、2階のバースペースで、カレーだけでなく中華メニューも全て食べるれるようにしたんですって。

中華屋の右から2階に上がったところが『Bar Soar』。11時~午後3時までは『カレー屋3時まで』として、同じカレーを提供
中華屋の右から2階に上がったところが『Bar Soar』。11時~午後3時までは『カレー屋3時まで』として、同じカレーを提供

 荻窪の町中華のレベルの高さは知っていましたが、味だけでなく、こんな斬新なスタイルを打ち出している中華屋さんもあるとは…改めて驚きました。啓ちゃんいわく、「うちのカレーがお好きなら、カレーラーメンもオススメですよ」とのこと。確かにそれもあれも試してみたくなります。皆さんも、ぜひいろいろ食べてみてください。きっとハマりますよ!

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

中華屋 啓ちゃん 外観

店名:中華屋 啓ちゃん

住:東京都杉並区天沼3-31-35
TEL:03-3392-0805
営:11:30~23:00 日11:30~22:00
休:月