築地場外の角打ちワインバー「酒美土場」でこだわりの自然派ワインを飲んできた

和食とも合う「オレンジワイン」が面白い!

店内には300種以上のナチュールワイン が。その中でオレンジワインは60種類ほど常備している
店内には300種以上のナチュールワイン が。その中でオレンジワインは60種類ほど常備している

 岩井さんがオレンジワインを推すのは、白ワインとも赤ワインとも違うその味わい。「オレンジワインは白ブドウの皮の持つ旨みやフェノールが強いんです。タンニンがしっかりしていて、味のボリュームがある。柑橘の味が強いから、和食とも日本の伝統食材ともよく合います」

ワインと合わせたい日本の伝統的な食材もずらり
ワインと合わせたい日本の伝統的な食材もずらり

 確かに、このお店では漬物や味噌漬け、干し納豆や酒粕漬けなどの発酵食品がおつまみメニューとして並び、ワインと楽しむことができます。 「もちろん、持ち込みもOK。築地で買ったマグロやウニなどと合うワインも紹介しますよ」。築地の食材とのマリアージュ。これこそ、ここで食べ歩く醍醐味ってものですよね。

 早速、オススメのオレンジワインをいただくとしましょう。

築地で買ったウニとの相性も抜群!

 築地のウニ(今回は特別に『築地寿司清』のウニ軍艦を用意)、どうせなら新鮮なうちに、美味しいお酒と味わいたいですよね。岩井さんがウニとのマリアージュに選んだのは、ジョージア産「PHEASANT’S TEARS(フェザンツ ティアーズ)」。ブドウ品種はジョージアで一番作られているという「ルカツィテリ」で、日本のフルーツ“びわ”のような果実感と、ほうじ茶のような渋みがあり、ウニとワインの両方を引き立ててくれます。

漬物も味噌漬けも、味わい深くなる

おつまみは手前が「豆腐の味噌漬け」200円、「自然栽培おつけもの」(岐阜県の赤かぶ漬けと天日干したくあん)300円
おつまみは手前が「豆腐の味噌漬け」200円、「自然栽培おつけもの」(岐阜県の赤かぶ漬けと天日干したくあん)300円

 懐かしくて新しい味わいが広がるこの店のおつまみも絶品です。今回合わせたのは、「豆腐の味噌漬け」と「自然栽培おつけもの」。これに合わせたのは、日本・栃木県で作られた「2017プティ・マンサンF.O.S.」と、イタリア・フリウリ産「QUINTO QUARTO(クイント・クアトロ)」です。

 今回味わった「QUINTO QUARTO」は、イタリアで何代にも渡り、ワインを作ってきた生産者、フランコ・テルピン作。軽めの柑橘系の味で、酸もイキイキ、フレッシュ! 日本の癖のある食材にも負けない味わいを堪能できます。

 気づけば、オレンジワインの魅力にすっかりやられ、和の食材の美味しさも再発見できた「酒美土場」。岩井さんと飲んで食べてワインの話をして、思わず “シュビドゥバ”ッとステップを踏みたくなる陽気な気分になりました。ナチュールワインは本来、こんな風にいろんな食材と気軽に楽しむものなのかもしれません。

(撮影・文◎草地麻巳)

●SHOP INFO

店名:酒美土場

住:東京都中央区築地 4-14-18 1F
TEL:03-3541-1295
営:9:00~15:00(木・金・土曜は~23:00、日曜は~18:00)
https://www.shubiduba-tsukiji.com/