プロが厳選!正月三が日にじっくり飲みたい絶品「日本酒」5選

黒牛 しぼりたて(名手酒造店・和歌山)

「この時期、多くの酒蔵から届くしぼりたての入荷ラッシュです。しぼりたては日本酒に慣れていない人におすすめですね。“黒牛 しぼりたて”は生酒ならではの華やかな香り、メロンのようなフルーティさがあります。

 日本酒を敬遠しがちな人やお酒の弱い人の多くは、日本酒のアルコールがキツいとか辛いと感じる人です。これは、そのような人にしかわからないアルコール感もかき消してくれる強い果実の香りがあるので飲み進められると思います」(武舎さん・以下同)

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巖 ささにごり(高井株式会社・群馬)

「スパークリングタイプの日本酒もお正月向きですね。“巖 ささにごり”は瓶内二次発酵で造られていてシュワシュワ感は穏やかなタイプ。軽快な口当たりのスパークリングとは異なり、うっすらとにごりがあり、旨みや味わいが強いので食中酒向きです」

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越乃寒梅 灑(石本酒造・新潟)

「銘柄のイメージ先行で淡麗辛口の印象を持つ人が多いかもしれません。“灑(さい)”は古きよき酒造りの技術で、“越乃寒梅”の持ち味である淡麗さを残しながらもお米の旨みがちゃんと感じられるキレがいい佳酒です。

 芳醇旨口タイプに比べるとガツガツ前に出ない一歩引いた奥ゆかしい旨みがあって、例えるなら三歩下がってついていくみたいな(笑)そんなニュアンスです。

 お酒だけでも十分味わい深く、食中酒にもOK。両極端ですが、いろんなお酒を飲んできた日本酒上級者と日本酒初心者にぜひ飲んでいただきたいお酒です」

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四季桜 貴酒(宇都宮酒造・栃木)

「お酒が強い人や飲みなれている人はどんなお酒でも飲みこなせますし、やはりお酒本来の濃い旨みが好きな方も多い。三が日も含め、デイリー晩酌ということを考えたとき、コスパの高さは魅力的な要素。となると、こちらの原酒はおすすめですね。

 濃醇な味わいの特別本醸造生酒で、香りも抜けにくいのでのんびり飲む向きにはちょうどいい。ロックやお湯割りにしてもブレない強さがあるので、飲み方を変えて楽しめる飽きのこないお酒です」

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龍勢 和みの辛口(藤井酒造・広島)

「“龍勢 和みの辛口”は食事と一緒に楽しめる芳醇な米の香りと酸が特徴的です。お酒に慣れている人は、お酒が持っている旨みや苦み、酸味もしっかり感じられると思います。常温でも熱燗にしてもいい。チーズやドライフルーツとも合いますし、濃い味の煮付けとの相性もいい、なんにせよ料理の味を存分に引き立てる食中酒です」

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 ここ数年は、おせちも和にとどまることなく、中華、イタリアン、フレンチと多彩なバリエーションが楽しめるようになった。日本酒と料理のマッチングにも個性が出るし、お酒のたしなみ方は人それぞれだ。

 全国40数蔵、120種以上の日本酒を取り揃える「名酒センター」では、飲み比べをして自分好みのお酒と出会えるうえ、購入することも可能。ここで紹介した日本酒のほかにも、お気に入りが見つかるかもしれない。

(取材・文◎笹森ゆうみ)

●DATA

>>「名酒センター

●名酒センター浜松町店
 12月30日~1月3日は休み
●名酒センター御茶ノ水店
 年末年始は通常営業(12時~22時)。また、12月31日の22時から新年1月1日の10時までオールナイトで軒先営業中。温かい酒粕汁や燗酒などの用意あり。