デパートの屋上レベルじゃない!池袋『かるかや』はダシたっぷりの「昆布うどん」がオススメ!

デパートの屋上レベルじゃない!池袋『かるかや』はダシたっぷりの「昆布うどん」がオススメ!
食楽web

行列店のパスタやスイーツもいいけれど、週1~2回のうどんチャージは欠かさない。そんな自他ともに認めるうどん好きアラサーOLのうどん店訪問記。

超有名グルメ漫画でも登場した、池袋のデパート屋上の隠れ家的うどん屋

 ちょっと風が冷たく感じる平日の午前11時。池袋での営業帰りに、寄り道して早めのランチ探し。今ここから見えるのは、超高層ビルの屋上や屋根、据え置きのテーブル、たくさんのベンチと一面に広がる空。あたりにはスーツ姿のサラリーマンはもちろん、カップルやベビーカーをひいた主婦も。お気づきかもしれませんが、ここは都心のデパート屋上のフードコート。こんなところに、今回のお目当てのうどん屋「手打うどん・そば かるかや」があります。

「間違えた…?」と一瞬不安になるかもしれませんが、ちゃんとあります!
「間違えた…?」と一瞬不安になるかもしれませんが、ちゃんとあります!

 「手打うどん・そば かるかや」と聞いてピンときた方もいるでしょう。そう、漫画『孤独のグルメ』(扶桑社刊)で井之頭五郎も食べた“あのうどん屋”です。五郎さまといえば、私のひとり飯の師匠(と勝手に思ってます)。なので気分は聖地巡礼。デパートの屋上というだけあって、広々とした開放的な空間、周りを見渡すとオシャレな洋食、中華、スイーツショップがずらり。でも漫画で読んだよりもだいぶキレイになっている気が…。こんなところに昭和43年から続く手打ちうどんの店が本当にあるの?と不安になりそうですが、ご心配なく。「手打うどん」と書かれたのれんを探しましょう。あとで調べたらこの屋上、2015年にリニューアルしたそう。そのため周りは漫画で描かれた風景とは異なりますが、「手打うどん・そば かるかや」の佇まいは同じでした。この一角だけ、昭和の空気が流れているようでなんだかイイ感じ。

昔ながらののれんが昭和を感じる雰囲気に
昔ながらののれんが昭和を感じる雰囲気に

 こちらのお店は注文して商品を受け取り、好きな席で食べるスタイル。さてどれにしよう。ここはひとつ、五郎さまが食べていた「月見おろしうどん」(350円)にしようとしたけど…あれ? 見つからない。メニューが変わってしまったのでしょうか……。仕方がないから、それに近い「月見うどん」(450円)か「おろしうどん」(450円)で我慢しようか。それともお店の名前がつけられている、イチオシっぽい「かるかやうどん」(500円)にするべきか……。迷いに迷って結局「昆布うどん」(400円)にしました。うどんに昆布って、ダシたっぷりに違いない!

割り箸はケースいっぱいに入ったなかから自分で取るスタイル。この大胆さがまたイイ
割り箸はケースいっぱいに入ったなかから自分で取るスタイル。この大胆さがまたイイ

 うどんは注文が入ってから、お店の人が作ってくれます。お店の人によると「このお店の一番人気は『つけうどん』(450円)なんですよ」とのこと。そんな話を聞いていると、1分程度でうどんが出てきました。おぉ、想像以上に昆布! 器の半分以上が昆布という、なんともダイナミックなビジュアル。ここまで昆布が主張するうどんもなかなか珍しいのでは。では、いただきまーす!

うどん、細切り昆布、つゆ、ネギのシンプルなうどん
うどん、細切り昆布、つゆ、ネギのシンプルなうどん

 うどんはのどごしツルツルではなく、コシはあるけどやさしい感じ。武蔵野うどんほどではありませんが小麦の味が強くでていて、口いっぱいにモグモグしながら食べたくなるうどんです。

割り箸よりちょい太めのうどん
割り箸よりちょい太めのうどん

 うどんは機械を使わず手作業で製麺しているそうで、太さがまばら。でもこれがむしろ、おつゆと絡んでいい感じ。昆布のおかげもあってか、おつゆはしっかりとダシが効いています。うどんを食べて、おつゆをズズッとすすって、ちょっと具をつまんで……。シンプルながら単調にならない一杯。これを都会の真ん中で、しかも青空の下でいただけるなんて、なんて贅沢なんでしょう。外で食べるからこそ、温かいおつゆが身体にじんわりと沁みこみ、ほっこりできました。なにより五郎さまと同じお店で食べられる日が来るなんて感激。

 そしてさらに耳より情報が。なんとここのうどん、お持ち帰り用が地下のお惣菜売り場でも買えるんですって! これは帰りに地下を覗いてみなきゃ。ごちそうさまでした!

●SHOP INFO

手打うどん・そば かるかや

店名:手打うどん・そば かるかや

住:東京都豊島区南池袋1-28-1
  西武池袋本店 本館9F 屋上
営:10:00~20:00(L.O 19:30)
休:西武池袋本店の休業日に準ずる

●著者プロフィール

取材・文/境みなみ

北関東出身、東京在住。ベンチャー系IT企業で営業から事務までやらされている現役アラサーOL。好みのタイプは讃岐うどん! なんだけど、なかなか聖地・香川に行けないのがもっかの悩み。でも、そんなうどん欲を満たしてくれる、早くて安くて美味しくて、ちょっと自慢したくなるお店は東京にもけっこうあるんです。そんな日本のソウルフード「うどん」に魅せられ、今週はどこに行こうと考えるのが一番の楽しみです。