土地を知り、土地の豊かさを享受する。「DINING OUT」というプレミアムな野外レストランへ

知らなかった土地を感じ、知っているつもりであった日本を再発見する。DINING OUTというプレミアムな野外レストランへ
食楽web

1300年歴史を紡ぐ文殊仙寺の境内が、2日間限定の野外レストランに。

 日本の何処かにある日突然現れて、数日間だけオープンする幻のレストランがあります。そんな噂を聞いてから久しく経っていたのですが、その幻の現場へようやく伺うことができました。今回の会場は大分県国東市、イベントの名は『DINING OUT KUNISAKI with LEXUS』。こちらのイベントは株式会社ONESTORYが主催する屋外レストランイベントなのですが、噂に違わず、そこには夢か現か幻か、国東半島の時間を楽しむ、さまざまな仕掛けが待っていました。

国東半島の豊かさを感じることからイベントは始まった

国東半島の豊かな自然の中をLEXUSが滑るように駆け抜けていく
国東半島の豊かな自然の中をLEXUSが滑るように駆け抜けていく

 まずは大分空港へ降り立つと空港入口にLEXUSのお出迎えが待っていました。運転手に誘われ、その極上のシートに身体を預けてみると、滑るように車は走り出し、山深い国東半島へゆっくりと向かい始めます。車が走りはじめて15分もすれば、海と山は交互に顔を出し、民家も含め人工物が極端に減っていくのが面白いところです。

 国東の自然の豊かさ、空の大きさ、この地のおだやかな時の流れを、会場への送迎で早くも実感でき、都会の喧騒はいつしか忘れていました。すると、車はさらに山中へ。山へ山へと導かれるように参加者は、誘われていくのです。

苔むした330段もの石段も、今宵のディナーを楽しむ大切なスパイス
苔むした330段もの石段も、今宵のディナーを楽しむ大切なスパイス

 LEXUSが停車した先、何かの視線を感じると、そこには迫力ある仁王像が待ち構え、彼方へと続く石段が見えます。聞けば330段の石段を登った先、今宵の会場が用意されているというではありませんか。ゆっくりと昇り始めたはいいものの、330段はさすがにしんどい。しかし、この体験すらもDINING OUTの演出だということには、すべてを終わった今だからこそわかります。おいしいものを味わうため、苦労を共有することで参加者の期待値がより高まり、この後訪れる至福の時間を倍増させる装置なのです。さらに国東半島が歩んできた神仏習合という特異な文化もまた、自らの足と目で参加者は体感することになります。
 330段、登りきった清々しさを感じているといよいよ今宵の舞台が目線の先に見えてきます。