今川焼きの概念崩壊!? 福井・鯖江市の名物グルメ『三六商店』の「三六サラダ焼」を食べてみた

オーダー後、その場で今川焼を焼き上げる様子を見学!

綺麗に扱われていることがよくわかる専用の金型に、今川焼の生地を流し込み、具を乗せる様子
綺麗に扱われていることがよくわかる専用の金型に、今川焼の生地を流し込み、具を乗せる様子

『三六商店 本店』は、厨房の中がガラス張りで見える仕組みとなっており、かなり衛生的に管理されていることがわかることに加え、スタッフの方が丁寧に今川焼を焼き上げていく様子を間近に見られるのも楽しいです。筆者はさっそく名物の「三六サラダ焼」をオーダーしましたが、その焼き上げていく様子も合わせて見学しました。

三六商店の今川焼の旨さの秘密は「生地」にあった!

「三六サラダ焼」140円
「三六サラダ焼」140円

 果たして焼き上がった「三六サラダ焼」をいただきました。外はカリッと香ばしく、中の生地はフワフワ。一般的なデリカテッセンで販売される今川焼とは明らかに違う味で、生地の小麦粉の風合いも絶妙。今川焼や鯛焼などの生地は小麦粉のえぐみのようなものが立っている場合もありますが、『三六商店』のそれはえぐみはいっさいなく、ほんのりとした繊細な甘さが口の中に広がり、仮に餡がなく生地だけしかなかったとしても、十分美味しくいただけるほどの風合いでした。

 この美味しい生地と、餡となるロースハム・かいわれ・マヨネーズとの相性は抜群で、「これは旨い」と思わず唸ってしまうほどでした。

左「つぶあん(今川焼)」140円、右「カスタードクリーム(今川焼)」140円
左「つぶあん(今川焼)」140円、右「カスタードクリーム(今川焼)」140円

 この後、「つぶあん(今川焼)」、「カスタードクリーム(今川焼)」もいただきましたが、こちらもまた生地の旨さが際立ち、いずれの餡との調和が取れていて絶品。ここまで繊細に作られた今川焼を食べたのは初めてかもしれません。

通販はやらないが、フランチャイズ・催事出店は今後も積極的に!

『三六商店』大崎智子さん
『三六商店』大崎智子さん

『三六商店』の今川焼はいずれもかなり美味しいものでしたが、同社の大崎智子さんによれば、この味は30年ほど前に考案されたものとのことです。

「『三六商店』の今川焼は先代が30年ほど前に考案したもので、特にオリジナルの生地にこだわりがあります。ほんのり甘い生地を、フワッと焼き上がるよう適度に空気を入れながら焼き上げるようにしています。

 当初は『つぶあん』と『カスタードクリーム』だけでしたが、我々の代になり、おかず系を作ろうと思い立ち、『三六サラダ焼』として、ロースハム、かいわれ、マヨネーズを入れたものを考案したところ大ヒットとなり、今ではダントツ1位の商品になりました。『三六サラダ焼』がなかったら潰れてしまっているかもしれません(笑)」(大崎さん)

通販していないことが残念ですが、それだけに味にこだわりがあることも伝わってくる『三六商店』の今川焼
通販していないことが残念ですが、それだけに味にこだわりがあることも伝わってくる『三六商店』の今川焼

 取材中もひっきりなしに地元の人たちが「三六サラダ焼」を買いに訪れるのを目の当たりにしましたが、一つ残念なことに通信販売などは行なっておらず、あくまでも店頭での購入しかできないのだそうです。

「ありがたいことに『通販をやってくれ』というお声をいただくこともありますが、やはり『出来立てを温かいままご提供したい』という思いがあり、通販はやっていませんし、今後もやる予定はありません。その代わりフランチャイズで今後もお店を増やしていきたいと思っていますし、催事などの際は全国各地積極的に参加するようにしています。一つ一つ愛情を込めて作った今川焼、福井近辺にお越しの際や、なんらかの催事で東京などに行った際に是非一度ご賞味いただければ嬉しいですね」(大崎さん)

 前述の通り、筆者はこれまでに食べた中でもダントツに美味しいと思いました。福井・新潟で展開する『三六商店』の各店の近くに行くことがある方は絶対に食べてみてください。感動の今川焼に出会えるはずです!

(撮影・文◎松田義人)

●SHOP INFO

三六商店 本店外観

店名:三六商店 本店

住:福井県鯖江市三六町1-6-7
TEL:0778-54-0690
営:11:00~16:00
休:不定休